「到着まで1時間」感染急増で救急車“非常事態”2万人超で宿泊療養は満杯寸前(2022年7月20日)

「到着まで1時間」感染急増で救急車“非常事態”2万人超で宿泊療養は満杯寸前(2022年7月20日)

「到着まで1時間」感染急増で救急車“非常事態”2万人超で宿泊療養は満杯寸前(2022年7月20日)

3連休があけて、新型コロナの感染拡大が加速しています。

20日の全国の感染者数は午後8時時点で、過去最多15万2452人。30府県で過去最多となりました。

大阪は初の2万人越えとなり、これまでの東京の過去最多をも上回っています。

暑さによる熱中症の多発に、新型コロナの急拡大が重なって、救急現場が深刻な事態になっています。

各地の消防局は、ツイッターで窮状を訴えています。

千葉市消防局:「出動可能な救急隊が残り5隊です」

大阪市消防局:「通報の段階で少しお待ちいただく場合もあります」

東京消防庁:「救急車の出場率が98%を超えているため、通報を受けてから救急車の到着までに時間を要する場合があります」

東京23区の119番通報が集まる東京消防庁の部署・災害救急情報センターは対応に追われています。

東京消防庁職員:「城東2(城東第2救急)コロナで待機中」「城東2使えないですよね?」「城東2ダメ」「いま救急車いっぱい出ています。到着まで1時間くらいかかると思うので」

ひっきりなしに舞い込む通報に職員を増員して、対応にあたっていました。

東京消防庁・永野義武救急管理課長:「もともと夏は救急要請の多い時期。今年は新型コロナ陽性患者の需要が上乗せされている状況で、救急需要がひっ迫している」

救急車はひとたび消防署を出ると、休む間もなく、また次の現場へと急ぎます。この状況は、きのうきょうに始まったことではありません。

最も早い梅雨明けとなった先月末から出動件数は急増していて、これまでの上位をどんどん塗り替える勢いです。

東京の感染者は20日、2万人を超えました。今は発熱した人を救急で受け入れる病院が特に見つかりにくくなっているといいます。

そこに、記録的な暑さが追い打ちをかけます。熱中症による搬送要請はもちろん、猛暑によって持病を悪化させた人からの通報も増えているということです。

東京消防庁・永野義武救急管理課長:「搬送先の医療機関がなかなか決定できずに、救急車が現場に滞在する時間が延伸する傾向が顕著になっています。新たな119番救急要請に対して、出場可能な救急車の数が少なくなる状況が続いています」

第7波は、重症者も、亡くなる人も、少ない傾向だとされています。ただ、救急搬送のほかにもひっ迫した現場がありました。

都内に28ある宿泊療養施設は、第7波で状況が一変しました。

療養している人は、19日まで5日連続で過去最多に。すでに施設の8割が埋まっています。

宿泊施設で療養中の男性(39)「毎回食事を1階に取りに行く。エレベーターに乗れなかったり、乗れたとしてもギュウギュウな状態。肩と肩が接するぐらいの混み具合で行かないと、何回待っても乗れない状態が続く」

今週になってから特に施設内が混み合うようになったといいます。

東京都は、50歳以上の人や、重症化リスクの高い基礎疾患のある人などを優先的に入所させています。

ただ、男性は39歳で、基礎疾患もありません。

宿泊施設で療養中の男性:「妻がソーシャルワーカーなので、大事をとって宿泊療養を申し込んだ。私の場合は多分スムーズだったかな」

都は、家族と隔離して療養した方が良いと判断した人も優先しているようです。実際、ホテル内には20~40代の療養者が目立つといいます。

影響は、思わぬところにも。都内の宿泊療養施設に弁当を卸す、ある業者に話を聞きました。

宿泊療養施設に弁当を卸す業者:「契約は先月で終了する予定だったが、ギリギリになって『継続してくれ』と延長の申し入れがあった。注文の数は桁違いに増え、朝・昼・夜の3食分を作るため、寝ずに対応する時もある」

小池都知事は20日夜、こう話しました。

東京都・小池百合子知事:「相談件数も、このところ大変多くの数になっている。しっかりと電話も受けられる体制を強化していく。療養のホテルも、より既往症や症状に応じた形で入る体制を整えている」

東京都は22日にも、運用を休止していた宿泊施設を稼働させて、入所者の急増に備えるということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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