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漁師悲鳴「一からやり直し」最盛期のズワイガニ漁…地震で海底地形変化“漁場消滅” 【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月17日)
最盛期を迎えているはずのカニ漁にも地震の影響が出ています。番組はブランドガニの産地を取材。漁師は「一からやり直し」と悲痛な声を上げていました。
■紅ズワイガニが最盛期…「食べて復興」
厳しい寒さのこの時期、食べたくなるのが真っ赤にゆで上がった、熱々の“カニ”です。
富山県射水市のカニ専門店では、最盛期を迎えた紅ズワイガニを楽しむ人々がいました。
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「(味が)全然違います。冷凍とか送ってもらうのと」
「おいしいです。(地震で)大変なのに申し訳ないと思っていたんですけど、(地元の人から)『食べて復興』と言っていただけたので」
■地震の影響…仕掛けが海底に埋まる
海底が4メートルも隆起し、地震で大きな被害を受けた沿岸部。能登半島以外の漁港にも影響が広がっていました。
漁師ユーチューバー 伊井良太さん(41)
「(網が)重たいわ!良いのきた!これいいぞ、モノが良い」
「やば、めっちゃ量あったわ。ちょっと待って、(荷台)もう載るとこない!」
大漁を喜んでいるのは、新潟県糸魚川市姫川漁港の漁師ユーチューバー・伊井さん。身がぎっしりと詰まったぷりっぷりの“越後本ズワイガニ”を狙う漁師です。
年明けの競りに向け、年末年始の数日間、海に網を仕掛けていました。地震の後、様子を見に行きましたが…。
伊井さん
「もう途中からないわ。ないない、この先ない。終わったわ。泥土(ベト)に埋まったか知らないけど、端から切れてる。最悪だ」
地震の影響で、仕掛けていたすべての網がイカリごと海底に埋まってしまいました。しかも、今シーズン新しく買ったばかりの網で、被害額はおよそ120万円に上ります。
伊井さん
「網もどっか飛んでいった。だめだ…」
地震で海底の地形も変化してしまい、漁が難しくなったといいます。
伊井さん
「昔ながらの受け継いだ漁場には名前がついてる、一つひとつに。水深などが変わってしまい、魚の生息地も変わると思う。一からやり直しですね。これからどう生活していけば…と不安の方が大きかったが、今はなんとか頑張ろうという気持ち。少し違う仕事を切り替えてやろうと」
■“液状化”で…漁港の食堂沈む
被害は、富山県射水市の漁港でも。新港漁港で深刻なのは“液状化”です。
地元の漁師に案内してもらうと…。
紅ズワイガニ漁師 塩谷久雄さん(63)
「一面平らな駐車場だったが、液状化現象で砂が上がってきた。アスファルトが割れて、こういう状況に」
漁港の食堂はアスファルトに沈み込んでいます。至る所から砂が吹き出し、漁港は一部立ち入り禁止になったままです。
■「かご漁」のカゴ180個失う…被害額900万円
市場を一面赤く染める「紅ズワイガニ」。ズワイガニと比べると、茹でる前から甲羅が赤く、身は甘みが強いことが特徴です。
主に富山湾でとれたものは「高志の紅ガニ」と呼ばれるブランド品。しかし、今が最盛期で活気があふれるはずの市場に、紅ズワイガニは並んでいません。
塩谷さん
「約60個のカゴを3カ所に入れてあった。3カ所とも全部見当たらない」
ズワイガニ漁を45年続けてきた、塩谷さん。500メートルから1000メートルの深海に鉄製のカゴを沈める「かご漁」と呼ばれる方式で漁を行いますが、地震で海底に仕掛けていたカゴ180個を失い、被害額は900万円にも上ります。
塩谷さん
「富山湾は、すり鉢状の形状になっている。急こう配になっているから、大きい地震があると海底の土砂が深い所へ崩れていく」
海岸から急激に深くなる特徴を持ち、水深が1000メートルにも達する富山湾。海底で起きた土砂崩れに、大事なカゴが引きずり込まれてしまい、すべて消失してしまいました。
新たなカゴを準備していますが、設置しても余震が起きると、またカゴを失う恐れがあり、しばらくは漁ができないといいます。
それでも、今はなんとか前を向いていました。
塩谷さん
「こちらよりも、まだ過酷な環境におられる方もいるし、弱音を吐くこともできないけれど、前向きに少しずつカニカゴ設置の準備をしていかないと」
(「グッド!モーニング」2024年1月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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