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「議員本人に13日以降、直接聴取の可能性も」「総理周辺は桁違いの緊迫感」裏金疑惑(2023年12月8日)
安倍派に浮上している裏金問題。5人衆と呼ばれる派閥幹部のうち、松野官房長官、世耕参議院幹事長、高木国会対策委員長の3人に新たな疑惑が浮上しました。それぞれ5年で1000万円を超えるキックバックがあり、収支報告書にも記載されていない疑いがあります。
◆特捜部の動きを取材する社会部の西前信英記者に聞きます。
(Q.今後の捜査はどう進むのでしょうか)
現時点で任意聴取されていることがわかっているのは、派閥の会計責任者や所属する議員の秘書などで、議員本人については、国会が閉会する13日以降に、直接聴取されることも考えられます。つまり、松野官房長官ら幹部3人もその時期に、事情を聴かれる可能性があります。
仮に、キックバックが収支報告書に記載されていなかった場合でも、実際に罪に問われるかどうかは、今後の調べ次第です。どういうことかといいますと、会計責任者からどんな報告を受けたか、また、どんな指示を出していたのかなど、本人が記載について、どこまで具体的に認識していたかがポイントになってきます。
(Q.派閥幹部が多額のキックバックを受けていた疑惑となると、特捜部にとって事の重大さも変わってきますね)
まさしく、今回の問題は、個別の議員の話にとどまらず、安倍派が組織ぐるみで、裏金作りを行っていた可能性もあります。関係者によりますと、これまでにキックバックを受けていた議員は、数十人規模になるともみられていて、そのうちすでに、複数の事務総長経験者の疑惑が浮上しています。事務総長は、派閥の実務を取り仕切る立場ですから、裏金作りが組織として“常習的”かつ“長期間”続けられていた可能性があります。
◆政治部・官邸キャップの千々岩森生記者に聞きます。
(Q.安倍派で、これだけ疑惑が相次いでいますが、政権内部は、どう受け止めているのでしょうか)
8日朝に、政権の要・松野官房長官という名前が上がって、時をおかず、夜には2人の党幹部の実名が、報じられるということで、永田町全体は、桁違いの緊迫感です。国会は、来週閉じるわけですが、それを待たずに、あえて国会の最中に幹部の名前が、ぼんぼん飛び出る事態に、岸田総理周辺からは、特捜部の本気度を確信する声が上がっています。
(Q.松野官房長官の疑惑を総理周辺は、どのように受け止めていますか)
8日夜に取材した岸田総理に近い関係者は「松野さんは大臣ポストにこだわる人ではない」と話していました。恐らく官邸中枢でも、官房長官の辞任論が、すでに取り沙汰されていると見ています。
(Q.岸田総理は、どう対処するつもりでしょうか)
仮に、松野官房長官が辞任しても、ほかの政権幹部に飛び火すれば、次から次へ、まさに“辞任ドミノ”になりかねないということです。少し待って、全容が明らかになってから、一気に刷新するやり方もありますが、全容解明には時間がかかるので、それまで政権が、強い逆風に耐えきれないかもしれない。どうすべきか、難しい判断だと思います。いずれにしても、直近の動きを見ていますと、何らかの閣僚の交代や党幹部の刷新は、不可避となりつつあると思います。むしろ、内閣改造で済むのか、もし、差し手を間違えれば、岸田総理への疑惑ではないにしても、内閣総辞職までチラつくような、緊迫の年末年始が始まったと言っても過言ではないと思います。
(Q.7日、フェーズが変わったと言っていましたが、8日になって危機のフェーズは、一段と大きくなったということでしょうか)
3人の政権幹部の実名が出たのは大きいです。7日までは、漠然とした疑惑だったのが、実名で報じられるということで、危機のフェーズは一段レベルが上がったと見ていいと思います。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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