「ハマス指導者の自宅を包囲」ガザ南部を爆撃 死者数増加の裏に“大量暗殺工場”(2023年12月7日)
イスラエル軍と、イスラム組織ハマスの戦闘が始まってから2カ月。イスラエル軍は、ガザ南部最大の都市・ハンユニスを包囲し、その中心部で作戦を始めたとしました。ターゲットに定めるのは、ガザ地区におけるハマスの最高指導者です。
イスラエル・ネタニヤフ首相:「わが軍はシンワルの自宅を包囲した。逃げることもできるが、拘束は時間の問題だ」
10月のイスラエル襲撃を主導したとされるシンワル氏。どこにいるかは不明ですが、イスラエル軍はハンユニスを主戦場にしています。この街には、イスラエル軍の通告を受け、ガザ北部から退避してきた人も少なくありません。
住民:「私たちはだまされた。『安全な南部へ行け』と言うので従ったのに全く安全じゃない。ガザ地区に安全な場所などない」
病院は完全にキャパをオーバーし、けがをしていても、ただ硬い床に横たわるしかない状態です。
イスラエル軍が、ハンユニスで空からまいたビラには、エジプトとの境界、ラファなどへ退避するよう促しています。
そのラファ。難民キャンプは、新たに人を受け入れられる状態ではありません。
避難してきた人:「(イスラエル軍が)空爆して破壊してビラを撒いて、電話までしてきて『ハンユニスから避難しろ』と脅した。一体どこへ行けばいいのか」
イスラエル軍は、ラファも攻撃の対象にしています。住宅が狙われ、22人が亡くなったそうです。
住民:「南部が安全だと聞いてラファに避難してきた人たちもいた。安全なはずの場所で皆殺しにされた。これがイスラエルのやり方だ」
1200人が殺害されたハマスのイスラエル襲撃。一部の人質は解放されたものの、今も137人がとらわれたままです。
ガザ地区で命を奪われた人は、この2カ月で1万6000人以上。過去の衝突と比べても、段違いな死者数の背後には“大量暗殺工場”とも呼ばれるAIの存在があると報じられています。イスラエル軍は、データベースをもとにAIが選び出したターゲットを攻撃しているというのです。
英紙『ガーディアン』:「イスラエル軍は、これまでハマスの下級工作員の家は標的にしていなかったが、今回は階級に関係なく、工作員と疑われる人物の家を攻撃対象にしている」
イスラエルメディア『+972マガジン』:「ハマス幹部1人への攻撃で、以前は数十人の民間人が巻き添えになることが許容されていたが、数百人に増えた」
国連のグテーレス事務総長は、しびれを切らし、国連の歴史でも異例の手に打って出ました。国連憲章99条の発動です。安保理に人道的停戦を宣言するよう求めています。
国連・グテーレス事務総長の書簡:「社会秩序は間もなく完全に崩壊し、限られた人道支援さえ不可能になると予測される。国際社会は、この危機を止めるため、あらゆる影響力を行使する責任がある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く