“118年猛暑日なしの街”に県外から観光客殺到…移住者「夏も羽毛布団使う」【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

“118年猛暑日なしの街”に県外から観光客殺到…移住者「夏も羽毛布団使う」【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

“118年猛暑日なしの街”に県外から観光客殺到…移住者「夏も羽毛布団使う」【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

 18日は、観測史上最も遅い猛暑日を記録する地点が相次ぎました。そんななか、“118年猛暑日知らず”として話題の街、千葉県勝浦には、多くの観光客が訪れていました。

■西日本~北日本で…不安定な天気に

 宮城県大崎市。雷鳴が響き渡り、大粒の雨が地面にたたきつけます。

 警察官:「業者の手配はしているって話で。ただ順番で(復旧が)いつになるか分からない」

 宮城県では落雷の影響で、一時4500戸が停電しました。

 18日は、前線や低気圧の影響で西日本から北日本の広い範囲で、不安定な天気となりました。

 愛知県小牧市では、用水路からあふれた水で道路が冠水しました。

 福井県越前市付近では、午後6時半までの1時間におよそ80ミリの猛烈な雨が降ったとして、記録的短時間大雨情報が発表されました。

 一方で、東京都心では最高気温33.3℃を観測。9月下旬になろうとしているにもかかわらず、子どもたちは川で水遊び。

 街の人:「真夏の景色ですよね。まさか9月に、こんな入れると思わなくて。もしかしたら10月まで入れちゃうんでしょうか」

 18日は、全国の14地点で猛暑日を記録。最も暑かったのは36.4℃を観測した岩手県釜石市で、平年と比べ12℃以上も上回りました。

 また、宮城県白石(35.2℃)や福島県梁川(35.6℃)など、9地点で過去最も遅い猛暑日となりました。

■「涼しい街」イメージ浸透…観光客も増加

 厳しい残暑に各地で悲鳴が上がるなか、子どもたちの明るい声が響いていたのが、千葉県にある勝浦海中公園です。

 太平洋に面した千葉県勝浦市。関東屈指の透明度を誇るビーチに、新鮮な魚介類や季節の農産物がお得に買える「朝市」などを目当てに訪れる人も多い観光地ですが、人気の理由は他にもあります。

 神奈川県からの観光客:「風が涼しいです。日陰にいたら、外で気持ちよく過ごせる」

 千葉県内からの観光客:「最近、勝浦が涼しいと(知って)。遊びに来ようかなと」

 観測史上、一度も35℃以上の猛暑日を記録したことがないため、「118年、猛暑日知らずの街」として今、注目を集めているのです。

 時刻は午後2時半。手元の温度計で気温を見てみると現在29℃台を示しています。

 同じ時間の東京の気温は32℃。他の首都圏の気温と比較しても、勝浦が涼しいことが分かります。

 山口県からの観光客:「冷たい風が吹いています。たまにフワッと冷たい風がくる。おととい、きのうとディズニーランド行ったが暑くて暑くて」「天国みたいです、ここ」

 なぜ勝浦は、こんなにも涼しいのでしょうか?関係しているのが、海からの冷たい風です。

 勝浦市 地域おこし協力隊 倉橋定良さん:「他の地域に比べて(崖と)こういう湾に、囲まれている。そういった地形でできている。沖の方から吹いてくる風が、中に入り込んでくる」

 勝浦には、陸のすぐ近くに深い海があり、そこで上の暖かい海水と下の冷たい海水が循環するため、海面温度が下がります。

 その海上で冷やされた空気が陸に吹き込み、街も涼しくなるというのです。

 「涼しい街」というイメージが浸透してきたこともあり、今年の夏は例年の1.5倍ほどにまで観光客が増えたといいます。

 ご当地グルメとして全国的に知られる「勝浦タンタンメン」を提供している食堂では…。

 まんまる亭 店主 矢代徳雄さん:「今まで、お客さんを外で待たせるというのはなかったが、今年は初めてそれをやらせていただいた。8月終わるとガタンと、観光の方とかお客さんが減るが、この連休は結構来ていただき大にぎわいさせてもらった」

■予想以上の涼しさ…驚き隠せない移住者も

 涼しさを気に入り、移住してきた人もいます。

 3年前、東京・大田区から勝浦市に家族4人で移住した齋藤さん。勝浦で飲食店をオープンしましたが、その際にこだわったのは、客や子どもたちが、安心して遊べる広場を作ることでした。

 齋藤祐之介さん(38):「日中、熱中症の恐れが都心だとあるが、勝浦は木陰で遊ばせる分には全然問題ないし、涼しい風が流れている。外で遊ばせないように注意したことは一回もないです。最高の環境です」

 予想以上の涼しさに、驚きを隠せない移住者もいます。

 6年前、東京・荒川区から移住してきた堀口さん夫婦。寝室を見せてもらうと、そこには…。

 堀口智子さん(45):「(Q.この時期に布団は暑くない?)羽毛布団使うんですよね。夜中とか朝方は寒くて起きることもあります」

 窓を開けていると寒い時があり、羽毛布団を使っているというのです。

 さらに、夏場でもカーディガンやジャケットなど羽織れるものの用意は、欠かせないそうです。

 堀口賢司さん(55):「お盆の時の花火大会が漁港でありますが、やっぱり皆さん1枚羽織るものを持っている。風に当たっていると肌寒くなってくるので、1着持っておくというのが皆さんの行動原理みたいです」

(「グッド!モーニング」2023年9月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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