意外に身近“マダニ生息地” 夏のレジャーに注意!刺されたらどうする?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
「奈良公園の鹿に大量のマダニが」そんなツイッターの投稿が話題になっています。マダニとはどんな生き物なのか?調べてみると、身近で、注意すべき存在であることがわかってきました。
■マダニは身近に生息しているのに、咬まれた直後は気づかない?
南波雅俊キャスター:
奈良公園の鹿について、6月24日に「可愛いので触っちゃうんですが冗談抜きで想像の100倍はマダニをくっ付けているので注意してください!!!」というツイッターの投稿がありました。
そもそも奈良公園としても「触らないでください」と呼びかけていますが、それを知らなければ触ってしまう方もいるかもしれません。
実際、マダニが鹿の下の毛のところに付いている画像も投稿されていました。
奈良の鹿愛護会の山﨑信幸事務局長は、そもそも鹿にマダニはいるものなのかという質問に関して「鹿にマダニは普通にいます。この時期は特に気をつけて下さい」と話しています。
危険な感染症を媒介するマダニはどんなところにいるのか、そしてどんな危険があるのか見ていきたいと思います。
まずマダニというものは、いわゆる家庭内にいるダニとは種類が異なります。比較的大型で、動物や人に寄生して血を吸います。そして大きな特徴が、病原体を媒介するというところです。
マダニは自然豊かなところ、そして野生動物がいるところであれば、比較的さまざまなところにいます。山・畑・河川敷などに生息し、特に春から秋にかけて活性化するので、この時期は注意したいですよね。
咬まれた直後は、痛みやかゆみをあまり感じません。ですから、気づかないうちに咬まれている可能性があるということです。
SNSでは「ゴルフ場で咬まれた」「キャンプ場で咬まれた」という声もあります。私はよくブラックバスの釣りに行くのですが、結構草が生えているところでやるので、気をつけたいと改めて思いました。
ホラン千秋キャスター:
ペットをお散歩に連れて行ったときに、ちょっと公園とかの草むらを散歩させていたら、咬まれて帰ってきてしまったという方も多いみたいですね。
スポーツ心理学者 田中ウルヴェ京さん:
当たり前のようにありますよね。私も、ゴルフ場でロストボールを追いかけるのはダメですと言われます。マダニは林の中にいるのが当然だと。
■マダニの危険性…咬まれても引き抜くのがNGなワケは?
南波キャスター:
そして、マダニのどんな部分が危険なのかというところに話を移していきますと、マダニはさまざまな感染症を媒介します。
日本紅斑熱やボレリア症などいろいろあり、基本的には高熱になる、悪寒がする、関節が痛むといった症状が中心ですが、これらはワクチンや抗生物質が効きます。ですから薬があるわけです。
その一方で、かなり注意しなくてはいけないのが重症熱性血小板減少症候群(SFTS)です。潜伏期間は6日~2週間程度で、発熱やせきの症状ですが、重症化しますと意識障害や出血症状などもあります。
マダニによる感染症に詳しい山口大学共同獣医学部の下田宙准教授は「国内では感染が確認された方の約12%が亡くなっている。現在有効なワクチンはありません」と話しており、対症療法しかないということです。
田中さん:
でも潜伏期間がそれだけ長いと、きっと咬まれた意識がないときもありますよね。
ホランキャスター:
「なんなんだろうこの症状は」っていう。
南波キャスター:
しかも咬まれた直後は痛みやかゆみを感じないということですから、もう何もわからないうちに発症してしまう可能性もありますよね。
2022年の夏、心筋炎で亡くなった茨城の70代の女性は、入院していたときには足の付け根にマダニがいました。しかし2023年6月23日、この女性は、マダニが媒介するとみられる「オズウイルス」に感染していたことが発表されています。
心筋炎をオズウイルスが引き起こしたかどうかという関連付けは、症例も少ないので100%とは言い切れませんが、こうした症状や死亡例は世界で初めてだということです。下田准教授は「今後マダニに咬まれた経験がある心筋炎患者は注視する必要がある」と話しています。
マダニに咬まれた場合の対策としては、無理やり引き抜かずに医療機関を受診してください。また、数週間は体調の変化に注意してください。かなりがっつり咬んでくるのでそう簡単には抜けないですし、無理して引き抜くと、口の一部が皮膚の中に残って化膿する可能性があります。
ホランキャスター:
そこにマダニがいるというのがわかると、驚いて勢いよく振り払ってしまったりするじゃないですか。冷静なまま、咬まれたまま医療機関に行くというのは、結構勇気が必要ですよね。
南波キャスター:
引っ張ると口の一部が残ってしまい、化膿してしまうかもしれないので、そのまま医療機関に行ってくださいということです。ちょっと難しいかもしれないですけどね。でもそこは落ち着いてやっていただけたらと思います。
そして、咬まれないためにはどうしたらいいか。基本的な対策ですが、首はハイネックかタオルを巻く、袖や裾は中に入れるなど、できる…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230629-6094409)
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