報ステ戦闘訓練 実弾での射撃も自衛官候補生とは再発どう防ぐ(2023年6月14日)

報ステ戦闘訓練 実弾での射撃も自衛官候補生とは再発どう防ぐ(2023年6月14日)

【報ステ】戦闘訓練 実弾での射撃も『自衛官候補生』とは? 再発どう防ぐ(2023年6月14日)

岐阜市の陸上自衛隊の射撃場で、自衛官候補生(18)が訓練中に自衛隊員に向けて小銃を発射し、2人が死亡する事件が起きました。

2011年に採用が始まった『自衛官候補生』。自衛官を目指す人が減るなかで、間口を広げるため始まった制度です。

3カ月に及ぶ訓練ののち、階級が与えられ、正式に自衛官となります。その後、各地の部隊で専門の技術を身に着けるためのさらなる教育を受け、正式に部隊に配属。任期が決められた自衛官として勤務することになります。

応募できるのは18歳以上~33歳未満。宿舎で共同生活を送ります。衣食住は基本的に無料。自衛隊病院も無料で利用することができます。週休2日で、候補生の間も月に14万円ほどの手当てが支給されます。

訓練は多岐に渡ります。『敬礼』や『気をつけ』など、自衛官として必要な動きを身に着けることから始まり、鉄条網がはられた泥水の中をほふく前進するなど、筋力や持久力をつけていきます。

さらに、銃の扱いを学び、実弾での射撃訓練も行います。ひとりひとりに教官がつき、動作の指導や安全確認をしていきます。そして、3カ月に及ぶ訓練の総仕上げが、野外での実践的な戦闘訓練です。こうして『自衛官候補生』は『自衛官』となるのです。

元自衛官候補生(20代):「自衛隊の基礎をたたき込まれる感じの、ちょっと厳しいかなっていう訓練。3カ月、知らない人間と、一部屋6人ぐらいで共同生活を送ったり、同じ班の人間とグループになって、訓練やったり」

こう話すのは、元自衛官候補生の男性。東日本大震災の被災地で活動する自衛隊の姿に憧れを抱き、入隊を志願しました。
元自衛官候補生(20代):「1カ月ずつ区切りをつけて、少しずつ強度を上げていく形。武器を扱う訓練になってくるので、相当厳しい指導はあった。(Q.上下関係はかなりきつい)そこまででもない。メリハリのある指導」

同じ時期、同じ駐屯地には、数百人の自衛官候補生がいたそうです。
元自衛官候補生(20代):「社会経験のある人もチラホラいたが、高校出て入ってきたとか、専門学校出て入ってきたとか、そういう人たちが多かった。肩書き的には公務員なので、安定を求めて入ってくるというのは、多い理由だと思う」

任期を終えると、自衛官として勤務を継続するか、除隊するか選ぶことができます。任期中にさまざまな資格を取得することもでき、それを生かして、民間企業に再就職する道もあります。

■「自衛官候補生」指導は?
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陸上自衛隊東部方面総監を務めた、渡部悦和さんに聞きます。

(Q.厳しい普段の訓練のなかで、指導官はどのように候補生たちと接しますか)

渡部さん:「私は36年間、自衛官でしたが、つくづく感じたのは、特に陸上自衛隊は非常に面倒見の良い組織だと思います。指導官となったら、新隊員に対して面倒見良く世話をする立場で、多くの指導官はそのように接していると思います。ただ、厳しめの指導を、隊員Aは普通に感じたが、隊員Bは深刻に受け止めることもあります。そのため、隊員一人ひとりの性格に合わせた指導が求められます。その点で、今回がどうだったか問われるかもしれません。今、パワハラについて自衛隊でも問題になっています。パワハラやセクハラも一つの問題点として、自衛官たちには、自分に厳しく、部下には一人ひとりに合わせた、きめ細やかな指導が必要かもしれません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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