ゼレンスキー氏がインド首相と会談 ロシアさらに孤立か(2023年5月20日)

ゼレンスキー氏がインド首相と会談 ロシアさらに孤立か(2023年5月20日)

ゼレンスキー氏がインド首相と会談 ロシアさらに孤立か(2023年5月20日)

G7広島サミットに参加するため、きょう来日したウクライナのゼレンスキー大統領。G7首脳との会合だけでなく、ロシアのウクライナ侵攻に対して明確な非難を示さないだけでなく、ロシアの原油を輸入するなどロシア寄りともみられるインドのモディ首相とも、きょう会談を行いました。こうした状況をロシアはどう受け止めているのか、ロシア政治が専門の慶応義塾大学・廣瀬陽子教授にうかがいます。

高島)
廣瀬さん、インドのモディ首相がゼレンスキー大統領と握手を交わすこちらの写真、どう見ますか?

廣瀬さん)
やはり今回のゼレンスキー大統領の訪日の目的の大きなものとして、インドのモディ首相と会うことが非常に大きなものだと思いますので、非常に重要な第一歩であると思いますし、この力強い握手、そして笑顔からは良かったと思われる一歩だったのではないかと思います。

高島)
柳澤さんは、どうご覧になっていますか?

柳澤さん)
この写真がインド首相官邸から、いち早く公表されたっていうところに意味があると。とかくインドというのは、ロシアの制裁逃れに手を貸しているという批判的な目で見られてますから、積極的にウクライナ側と会うという姿勢を見せることで、そういった批判をかわしたいっていうものも読み取れると思うんですよ。

高島)
そういった思惑ありつつも、これを見たロシアのプーチン大統領は面白くないわけですね?

柳澤さん)
それも折り込み済みだと思います。そうなった場合にどうするのか?という事も、逆にこういう場面を見せることによってG7の国に対して、どう不利益を被った時に我々を支えてくれるんですか?というメッセージも、この中に込められてる気もしますね。

高島)
このあと想定される何か経済的なロシアからの動きは?

柳澤さん)
特に石油を安く買っている、それが買えなくなったような場合、あるいはロシアから何か嫌がらせをされるようなことがあった場合にどうするのかと、これはインド以外のグローバルサウスの国も、そこを真剣にいま見てると思います。

高島)
明日も注目の会合が控えています。

板倉)
明日、ゼレンスキー大統領は、午前中からG7の首脳との会合がありまして、さらにインドやブラジルなどの招待国8か国も加えた拡大会合にも出席する予定となっています。その後、岸田総理との個別会談であったり、関係者によりますと平和公園にも訪問する予定となっています。

高島)
明日、ゼレンスキー大統領は、何を一番に訴えると思いますか?

廣瀬さん)
G7でのウクライナの連帯をいかに強く世界に訴えていくか重要となりますけれども、その中でも、例えばアメリカからF16を直接供与してくれるように、言質をいかに引き出せるかもポイントとなってくると思います。このインドなどの制裁逃れの国々を、どうウクライナ側に引き付けるか、そういうところも非常にポイントになってくると思います。

高島)
その他のグローバルサウスの国々との会談というのは、どうなっていくと思いますか?

廣瀬さん)
できる限りやりたいと思っていると思うんですね。そこでいかにそのグローバルサウスの国をウクライナ側に引き付けるか、これはもちろん他のG7諸国はじめ先進国の協力が必要で、ロシアではなくG7とやっていくことの「アメ」をいかに出せるか。それによって世界のすう勢全体に大きな影響を持ってくると思います。

高島)
柳沢さんは?

柳澤さん)
ロシアがどう出てくるかも、まだ未知数な部分がありますからね。プーチン大統領は今回のG7を快く思ってないことは間違いありません。ゼレンスキー大統領が、モディ首相と会ったあの写真を見て、どんな顔をしているか見たいくらいです。

サタデーステーション 5月20日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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