新たに“複数の遺書・死後2~3時間” 市川猿之助さん 両親の司法解剖は(2023年5月19日)
市川猿之助さんと両親が倒れているのが見つかった自宅から猿之助さんの遺書のようなものが“複数”発見されていたことが新たに分かりました。
■遺書のようなもの“複数”見つかる
新たに分かったことが2つあります。19日も現場検証が続く都内の住宅地。数々の人気ドラマに出演、映画・舞台など幅広く活躍していた歌舞伎役者・市川猿之助さん。その猿之助さんと両親が倒れ、父・段四郎さんと母親が死亡した件。現場の新たな状況が分かってきました。
18日、猿之助さんのマネージャーから通報があったのは午前10時すぎのこと。
搬送の様子を見た人:「猿之助さんとお父さん(酸素)マスクして全然、意識なかった」
2人のマネージャーが最初に見つけたのは猿之助さん。その後、2階のリビングで倒れていた両親を発見しました。自宅の地下からは遺言のような内容が2、3行書かれた手紙が見つかっていました。捜査関係者への取材で、この他にも別の遺書のようなものが見つかっていたことが分かりました。また、猿之助さんは黒のTシャツに長ズボンをはいていたそうです。
近隣住民:「(Q.トラブルとかは?)なかったでしょう。ごく普通の人」
当時、家は無施錠で、部屋には荒らされた跡はありませんでした。警視庁は猿之助さんが自殺を図ったとみています。
亡くなった父・市川段四郎さんは「猿之助」襲名会見で、息子の将来について語っていました。
父・市川段四郎さん(当時65):「亀治郎という名も捨てがたい、寂しい思いがしたが、将来的に考えると『市川猿之助』を継いでいくことが非常に重要なことになってきます」
■母親は死後2~3時間
亡くなった状況について、もう一つ分かったことがあります。段四郎さんとともに倒れていた母・喜熨斗延子さん。死後硬直が始まり、死後2、3時間経っていた可能性があるということです。当日の朝、現場周辺ではこんな証言もあります。
近所の人:「皆でヤヤヤヤって言って、しばらくしたら声がなくなって。けさ方9時ぐらい。やたらにぎやかだなと」
猿之助さんのマネージャーが通報したのは午前10時18分。母親は2、3時間前に亡くなっていた可能性があります。近所の人が複数の女性の声を聞いたのが午前9時ごろ。この間、一家に何かがあったのでしょうか。
■段四郎さんの死亡時刻とズレが
もう一つ気になる点は、母親は現場で死亡が確認されたのに対し、父親は搬送先の病院で午前11時22分に死亡が確認されたことです。このズレは何を意味するのでしょうか。
法科学研究センター(元埼玉県警科捜研)・雨宮正欣所長:「例えば薬物を摂取したと仮定した場合、飲んだ時間そのもの、もしくは体に入れられた時間の差なのか、それとも同時に服用したけど体力や体格の差によるものなのか。場合によっては持病が悪化して急激に容体が悪くなって(死亡時期が)早くなる可能性も捨てきれない」
捜査関係者によると、2人に目立った外傷はなく、練炭などは見つかっていません。19日朝から司法解剖が行われています。
法科学研究センター(元埼玉県警科捜研)・雨宮正欣所長:「(Q.司法解剖で着目しているのは?)呼吸ができなくてお亡くなりになったのか、いわゆる薬物、毒物によって心不全を起こしてお亡くなりになられたとか。そういう直接の死因が分かれば、少なくとも死亡原因の幅が狭まる。解剖で圧倒的に首の周りは極めて重要な場所ですから(首の部分)そこの部分の解剖は詳しくやる。(採取した血液や尿など)分析するのはちょっと時間がかかると思う」
■両親遺体に布団“1枚”
もう一つ不可解な点は、発見時、仰向けに倒れていた2人。敷布団はなく、掛け布団1枚が掛けられていたことです。父・段四郎さんはパジャマのような服だったことも分かりました。
元警視庁刑事・吉川祐二氏:「第三者かもしれないし、場合によっては本人たちの意思で、そのような体勢をとったうえでお母さまについては亡くなったと言える。ただ、横になっていた場所がベッドでも布団の上でもなく、床の上。そのことがある意味、今回の件を不思議な事案にしている」
19日朝、自宅周辺の現場検証を行った警視庁。茶色いバックに今後のポイントが示唆されていると話します。
元警視庁刑事・吉川祐二氏:「鑑識活動において図面が必要になる。図面をとる画板のような形。人がどこに倒れていたのか、猿之助さんはどこにいたのかを明確にする。そう長い時間をかけて解明していくことではない。猿之助さんが話ができる状態になって、事情を聴くことで事案の解明がなされる」
厚生労働省は、悩みを抱えている人には、1人で悩みなどを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう、呼び掛けています。
「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556
「#いのちSOS」0120-061-338
「よりそいホットライン」0120-279-338
「いのちの電話」0570-783-556
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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