総理襲撃…凶行どう防ぐ?「安全確保」と「選挙活動」警備が抱える“ジレンマ”(2023年4月17日)

総理襲撃…凶行どう防ぐ?「安全確保」と「選挙活動」警備が抱える“ジレンマ”(2023年4月17日)

総理襲撃…凶行どう防ぐ?「安全確保」と「選挙活動」警備が抱える“ジレンマ”(2023年4月17日)

 和歌山市で遊説中の岸田文雄総理大臣に向けて、爆発物が投げ込まれた事件。

 選挙活動中に、再び事件が起きてしまいました。未然に防ぐには、どうすればいいのでしょうか。

■「安全確保」と「距離感」…警備が抱えるジレンマ

 元警視庁で要人警護を担当していた松丸俊彦さんは、「警備が抱えるジレンマを今、解消するべき時なのだ」と言います。

 松丸さんによると、「選挙活動の警備にあたる時は、候補者は有権者になるべく近くで訴えたいという気持ちと、少しでも距離をとりたい警備側が、現場でぶつかりあうこともよくある」そうです。

 松丸さんが警護にあたっていた時も、「写真に写り込んでしまうから、警備の配置を変えてほしい」「物々しい警備は避けて」という要請が実際にあったそうです。

 今回の会場は、最前列の聴衆は岸田総理と握手ができる距離です。会場は、誰でも出入りができる状態でした。選挙活動を行ううえでは適した状況です。

 しかし、松丸さんは「こうした状態だったから、不審者が会場内に入り込み“爆発物”を投げ込むことができた」と言います。

 では未然に防ぐためには、どうすればいいのでしょうか。

 松丸さんは「会場にチェックポイントを設置し、金属探知機などで手荷物検査を実施。また、警護対象の周囲にアクリル板を設置して、聴衆と空間的距離を確保する」などの手段が有効なのではないかと指摘します。

 松丸さんは「こうした対策は、政治家としてはやりたくないものかもしれない」と理解したうえで、事件が繰り返されている今、「警護される側には警備上の配慮を今まで以上に持ってもらいたい」と話していました。

 「安全性の確保」と「聴衆との距離感」、どうバランスをとるのか。大きな転換点になるかもしれません。

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年4月17日放送)
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