侵攻から1年 「これ以上犠牲者が出ないよう願う」日本に避難中のウクライナ人女性(2023年2月23日)

侵攻から1年 「これ以上犠牲者が出ないよう願う」日本に避難中のウクライナ人女性(2023年2月23日)

侵攻から1年 「これ以上犠牲者が出ないよう願う」日本に避難中のウクライナ人女性(2023年2月23日)

 ウクライナ侵攻から24日で1年になるのを前に、中国の外交担当トップがプーチン大統領と会談しました。中国メディアは「中国の和平への取り組みが多くの共鳴を呼んでいる」と大々的に伝えています。

 がれきの山と化した町。ウクライナ東部のドネツク州です。いまだ続くロシア軍の砲撃。人々は生まれ育った故郷を奪われ、ぼうぜんとたたずむしかありません。

 住民:「妻ががれきの下で叫んでいたから助け出した。68年間住んで今はがれきの下だ」

 攻撃の手を緩めないロシアは…。首都モスクワのスタジアムで大規模なコンサートを開催。大観衆の前に現れたのは…。

 司会:「ロシア連邦大統領、ウラジーミルプーチン」

 プーチン大統領が登場し、会場から大歓声が。ロシアでは2月23日は「祖国防衛の日」。その前日に開かれたのは、ロシアメディアが20万人規模だと報じる集会です。

 ロシア、プーチン大統領:「親愛なる皆さん、こんにちは。今この瞬間に我々の歴史的な国境で、我々の仲間のための戦いが行われています。彼らのために3回万歳と叫んで下さい」

 観衆:「万歳、万歳、万歳」

 これはロシア国民の「本当の声」なのでしょうか。ロシア独立系メディアによりますと、集会の参加者として「エキストラ」が募集されたといいます。報酬は500ルーブル、およそ900円。「参加しないと会社をクビにする」、そう脅された人もいるといいます。

 集会に先立ち、プーチン大統領は中国との協力関係を強化。会談したのは中国外交担当トップの王毅政治局委員です。

 ロシア、プーチン大統領:「中国の国家主席がロシアを訪問することを待っています」
 中国外交担当トップ・王毅政治局委員:「両国の正当な利益を守るため、世界平和の発展事業を促進するためのさらなる役割を果たしていきたい」

 中国共産党系の機関紙は、中国の和平への取り組みが多くの共鳴を引き起こしていると1面トップで大きく伝えています。このタイミングで和平への取り組みを強調する中国。果たして、その思惑は。

 冨坂範明中国総局長:「(Q.中国側の思惑は?)王毅氏はウクライナ外相、ロシア大統領と立て続けに会談し和平案を提出することで、中国が平和のために努力しているとアピールする狙いがある。その裏で、アメリカこそが戦争を長引かせている張本人だと批判し、米中対立が深刻化する国際環境の中で、自国に有利な状況を作りたい考え」

 ■「これ以上被害者が出ないよう…」日本に避難 ウクライナ人女性の思い

 各国の思惑が交錯するなか、日本で避難生活を送るウクライナ人女性の思いを聞きました。アナスタシアさん19歳。去年7月に日本へ。お寺でアルバイトをしながら日本語を学んでいます。

 日本で避難生活、アナスタシアさん:「家族にとても会いたい。家からこんなに離れるのは初めて」

 心配なのは、母国に残った家族…。父親はウクライナ軍の病院に勤めていて、救急車を運転しているといいます。

 日本で避難生活、アナスタシアさん:「家族のために日本で頑張っていきたい気持ちも強い。社会に溶け込むのは大変だと思っていたが、溶け込みやすかった。日本人は優しい。日本人の友人もできて応援してくれている。孤独は感じていません」

 特技は絵を描くこと。クラウドファンディングで作品を販売し、ウクライナ支援に役立てたいと考えています。

 日本で避難生活、アナスタシアさん:「これ以上犠牲者が出ないことを願っている。そうでないと、亡くなった人たちは何のために自分を犠牲にしたのか分からない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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