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狛江強盗殺人事件“実行役”逮捕の瞬間…フィリピンから送還された4人とのつながりは(2023年2月22日)
先月、東京・狛江市で起きた強盗殺人事件をめぐり、警視庁は、実行役とみられる男など4人を逮捕しました。テレビ朝日のカメラが、野村広之容疑者(52)逮捕の一部始終を捉えました。
冨田和裕記者:「今、捜査員が駆け足で、野村容疑者の自宅へと駆け寄ります。両サイドから複数の捜査員が野村容疑者の自宅へと近付きます」
埼玉県川口市の住宅街で22日午前8時前、日常の朝に似つかわしくない緊張が走りました。
職業不詳の野村容疑者は、部屋着のような恰好で、ポケットに手をつっこみながら捜査員と話し込んでいます。
冨田和裕記者:「野村容疑者に対して、捜査員が書面を説明しています。逮捕状でしょうか。野村容疑者が説明を受けています」
カメラに気付いたのか、フードをかぶって、うつむき加減に。すると。
冨田和裕記者:「抵抗しているのでしょうか。捜査員ともみ合う様子もうかがえます」
捜査員に囲まれてから約10分後。
冨田和裕記者:「午前8時前です。野村容疑者に手錠がかけられました」
狛江の強盗事件で容疑者が逮捕されたのは、今回が初めてです。
捜査関係者によりますと、野村容疑者は、現場を訪れた実行役とみられます。
中野で起きた強盗事件で、すでに逮捕・起訴されていた永田陸人容疑者(21)や、石川県内で偽造の運転免許証を使用したとして逮捕されている男子大学生(19)、柔道整復師・福島聖悟容疑者(34)についても、狛江の事件で逮捕されました。
この事件で殺害された大塩衣與さん(90)。容疑者逮捕の一報を受け、大塩さんの息子が取材に応じてくれました。
亡くなった大塩さんの息子:「おふくろを殺害した人間たちが捕まったからといって、何も『良かったね』とは思わない。『良かった』と、つっかえていたものが、するっと下りるかと言ったら、全く下りないし、おふくろが死んだ原因は、社会の中の狭間の事故だなと。それにうちがたまたま当たっちゃった。だから『おふくろ、ごめんね』と思っている」
今、改めて思い出す、母の面影。
亡くなった大塩さんの息子:「うちのおふくろも長年、一緒に暮らしているから、水みたいな関係。おふくろが生きていて当たり前。おふくろに怒鳴られて当たり前。そういう普通の関係だからね」(Q.実行犯に思い当たる節は?)全くないね」
野村容疑者は異質です。
全国で相次いだ強盗・窃盗事件で逮捕された34人は、20~30代の若者が目立つなか、52歳は最高齢。ただ金欲しさでネットの闇バイトに応募したのか。それとも、グループ内で、ある程度の立場にあるのか。
近隣住民:「6~7年前に入居してきた。『奥さん、子ども、家族を置いて、俺1人ここに来た』と最初の話。仕事は分からないが、朝の8~9時の間に帰ってくる」
狛江の事件が起きたのは先月19日。その前後から、暮らしぶりが変わったようです。
近隣住民:「『あんた良い車になったね』って話した。前の車は小型か中型車。いつごろからか『クラウンに替えたのか』と」
団地の組合費や修繕積立費を滞納していたようですが…それも。
近隣住民:「5カ月6カ月分かな、組合費。(Q.全部収めたのは何月?)今年の1月で解消」
福島容疑者は、他の3人と違って強盗殺人「ほう助」などの容疑で逮捕されました。手助けをした疑いです。
犯行に使われたレンタカー2台を借りて、実行役に渡したとみられます。
福島容疑者も、野村容疑者と同じ埼玉県内に暮らしていました。
福島容疑者の中学の同級生:「(Q.中学時代の人柄の印象は?)結構明るくて、クラスのムードメーカーとか、目立ちたがり屋みたいな感じ。バスケ部でずっとやっていた。すごいバスケに対してはまじめにやっていた印象。部活も休んでなかったのではないかな。(Q.福島容疑者の姿を見てどう感じましたか?)映像見た時に昔のまんまで、衝撃を受けたというか、あの感じだった」
福島容疑者を知る人によりますと、茨城県牛久市内にある中学校を卒業した後、都内の専門学校で柔道整復師の資格を取得。その後は、埼玉県三郷市にある整骨院で働いていたということです。
少なくとも5年ほど前までは、その整骨院で働いていたといいます。
福島容疑者が名義人となっていたレンタカーの車内からは、大塩さんの家族のものとみられる腕時計3本が見つかっています。
さらに、血のついた手袋も見つかっていて、DNA型が大塩さんと一致したことも新たに分かりました。
その車が捜査員に押収された時、そばにいたのが永田容疑者。狛江の事件で、実行役を務めたとみられます。
永田容疑者は金沢市で暮らしていました。中野の強盗事件にも関わっていたとみられ、その事件後、金回りが良くなったといいます。
近隣住民:「ブランド物の時計を3本ほど見せられて『おっちゃん、これどっか換金できるとこ知らん?』って」
逮捕された4人が捜査線上に浮かんだのは、防犯カメラの分析からでした。
それぞれの認否については、明らかにされていません。
犯行に使われたとみられるレンタカーからは、携帯電話も見つかっていて「ルフィ」や「キム」と名乗る人物とのやり取りが見つかっています。
犯行を指示したのは誰なのか。
警視庁は、フィリピンから送還された4人のなかに、「ルフィ」がいる疑いがあるとみて調べています。
【“フィリピンの4人”との接点は?】
◆警視庁担当・山木記者
(Q.狛江市の事件の実行犯が逮捕されたことは、フィリピンから強制送還された4人への捜査にどうつながりますか?)
フィリピンから送還された4人と、狛江市の事件との直接的な関連は分かっていません。
ただ、一連の強盗事件のなかで、押収された実行役の携帯電話の解析から、指示役の発信がフィリピンであることが分かっています。
一連の事件では、これまでに実行役が相当数逮捕されていますが、指示役と面識があることが分かっている人物がいません。
こうしたなかで捜査の鍵となるのは、やり取りが明確な証拠につながる携帯電話の解析です。
犯行に使用された車にあった携帯電話の解析では「ルフィ」と名乗る人物とのやり取りや、「キム」と名乗る人物が「狛江2時」「老人を殴れるか」などと、具体的に指示していたのが分かっています。
22日に新たに逮捕された4人の携帯ついても解析を行います。
警視庁の担当幹部は、実行役らの逮捕を受けて「全容解明の一つの突破口になると思う」と話しています。
(Q.フィリピンから送還された4人について、新たに分かったことはありますか?)
フィリピンから送還された4人と、強盗事件をつなげる一つのピースとして、22日新たに分かったのは、一連の強盗事件と、今村磨人容疑者(38)の接点です。
捜査関係者によりますと、京都の事件で逮捕された男が、イマムラキヨト名義の口座に約270万円を送金していたことが分かりました。
この口座の名義人は、フィリピンから送還された今村磨人容疑者と同一人物とみられるということです。
今後、狛江市の事件を捜査する警視庁だけではなく、全国の警察が、4人と一連の強盗事件とのつながりについて、情報共有を行いながら、一体となって捜査を行うものとみられます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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