“渋谷開発の象徴” 東急百貨店本店はかつて…(2023年2月15日)

“渋谷開発の象徴” 東急百貨店本店はかつて…(2023年2月15日)

“渋谷開発の象徴” 東急百貨店本店はかつて…(2023年2月15日)

 先月、惜しまれながら閉店した渋谷の東急百貨店本店。ここはかつてどんな場所だったのか。過去の航空写真から現在の渋谷につながる開発の変遷が見えてきました。

 1月31日、東京・渋谷で55年にわたって営業を続けてきた東急百貨店本店が閉店しました。

 閉店の日に訪れた人からはこんな話が…。

 女性:「渋谷区立大向小学校が私たちの卒業した学校。その最後の卒業生。だから思い出の場所」

 この場所にあった小学校の卒業生だと言います。

 東急による渋谷開発の象徴でもあったこの場所は、かつてどのような所だったのでしょうか。

 渋谷駅から徒歩5分の場所にある東急百貨店本店の上空です。およそ85年前に時を戻すと、ここには大正時代に開校した大向小学校がありました。太平洋戦争中には、空襲によって校舎も被害を受けます。その大向小学校は1960年代半ばに移転。その跡地に目を付けたのが、渋谷の再開発に着手していた東急です。

 当時の渋谷は、すり鉢状の地形から、集客施設が駅の近くに集中していました。そこで、街のにぎわいを広げる拠点として開店したのが東急百貨店本店です。

 その後1970年代から80年代にかけて渋谷一帯では東急と西武による開店ラッシュとなり、西武百貨店を中心としたセゾングループがパルコ、ロフトをオープン。東急も109、東急ハンズをオープンさせ、両社が切磋琢磨(せっさたくま)して、最先端のファッションや音楽など、流行を発信する街、渋谷をつくり上げました。

 1989年には東急百貨店本店に隣接する形で「Bunkamura」を開業。2000年代からは「大人も楽しめる渋谷」を目指し、「渋谷マークシティ」などを開業しました。

 現在「100年に一度」といわれる再開発が進む渋谷。半世紀以上もの間、この場所で渋谷の変化を見守ってきた東急百貨店本店は解体され、2027年度には商業施設やホテルなどが入った複合施設へと生まれ変わる予定です。

 この場所から、また新たな渋谷の文化が生まれようとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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