【クラフトレンズ】「脱線する楽しさ」3Dプリンターで“カメラのレンズ” 4年かけ開発(2023年1月18日)

【クラフトレンズ】「脱線する楽しさ」3Dプリンターで“カメラのレンズ” 4年かけ開発(2023年1月18日)

【クラフトレンズ】「脱線する楽しさ」3Dプリンターで“カメラのレンズ” 4年かけ開発(2023年1月18日)

 カメラのレンズも3Dプリンターで作れる時代になりました。4年かけて開発されたレンズが映し出す世界とは。

 レンズを通すと被写体を包み込む光が柔らかく溶け出します。映像作品に使われたレンズは、その名も「TETTOR」。エンジニアの鉄塔さんが3Dプリンターで作ったもので、材質はプラスチックです。

 カメラ用のレンズを開発するには精密な光学設計と高い技術力が必要だと言われています。

 TETTORレンズを開発・鉄塔さん:「(Q.なぜ3Dプリンターで作ったのですか?)レンズを作ることを通して、すでに売られているレンズのことも知りたい。“光学設計の分野についても勉強したい”が最初のモチベーションでした」

 鉄塔さんは2018年からレンズの試作を始めました。

 3Dプリンターを使えば設計したその日のうちにレンズはプリンターから送出され、試し撮りもできます。しかし当初、そのできは鉄塔さんの理想からは、ほど遠いものでした。初期の試作品には「ある機能」を搭載することができなかったからです。

 TETTORレンズを開発・鉄塔さん:「最初はピントを合わせる機能まではあったが、“絞り”が固定のものが付いていた。明るさを変えられなかった。“絞り”がないレンズは僕のなかでは未完成品に見えた」

 鉄塔さんは光の量を調整する「絞り羽根」の研究のために既製品のレンズだけではなく、身の回りにあるキッチン用品など様々な商品の構造を参考に独自の絞りの開発を進めました。そして約4年の月日をかけ、去年ついに絞り羽根を搭載した可変レンズを完成させました。

 実際にレンズを付けてみると…。

 TETTORレンズを開発・鉄塔さん:「人間の視界も、ど真ん中以外は結構ふんわりしていたり、対象を見た時にそれ以外のものが鮮明に見えているものではない。(人々の)記憶にある雰囲気と近い映像が自然に撮ることができる」

 TETTORのレンズはインターネットで実際に購入することができ、鉄塔さんは現在、焦点距離が違う新たなレンズも開発中だということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事