日本へも続々…“ゼロコロナ撤廃”中国が感染実態不明のまま春節“大移動”へ(2023年1月7日)

日本へも続々…“ゼロコロナ撤廃”中国が感染実態不明のまま春節“大移動”へ(2023年1月7日)

日本へも続々…“ゼロコロナ撤廃”中国が感染実態不明のまま春節“大移動”へ(2023年1月7日)

新型コロナの感染が急拡大した中国では、8日から“ゼロコロナ”が撤廃され、国内外の移動が本格化します。

▼日本で風邪薬“爆買い”在庫不足も

都内のドラッグストアでは薬を爆買いする訪日客の姿がありました。

(ドラッグストア店員)「ひとり1個しかお求めいただけないんです」
(中国・大連から来た人)「こっちのほう大丈夫?」

中国の大連から来日したという女性は、1万6千円分の咳止め薬などを購入。

(中国・大連から来た人)
「もっとたくさん買って友人にあげたいんですけどお店が売ってくれないんです。1人1個の制限があったので」

別の店でも在庫が不足しているといいます。

(三千里薬品宇田川店 西村清店長)
「やっぱり中国系の方はむこうコロナがすごいですから、解熱鎮痛剤とか風邪薬をお求めの方が多いです。年末から一部の人気商品はずっと欠品状態です。」

▼中国6億人感染か 医療ひっ迫

日本での薬“爆買い”の引き金となったのは、中国での感染者急増による薬不足です。すでに6億人が感染した、とも指摘されています。
サタデーステーションが注目したのは、中国・武漢の変化です。
感染が急拡大する状況の中で行われた年越しカウントダウンのイベントには、多くの市民が参加。飲食店も営業して賑わっていました。およそ3年前、新型コロナウイルスの“震源地”となり、街ごと封鎖された時とは対照的です。

(武漢在住の日本人)
「今までは健康コードを提示しないと、スーパーの中にも入れませんでしたし、地下鉄に乗るにも必要だったが、今は全く無くなって、2019年(コロナ前)と同じような状況になっています」

中国政府は、これまで続けてきた、厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策を一転し、これまで陰性証明などが必要だった国内の移動が自由に。その結果、感染が急拡大したとみられています。

(武漢在住の日本人)
「原因が何かは別にして、高齢者で亡くなる方は武漢でも多くて、火葬場が間に合わないという話は、中国人から聞いている」

今も武漢の病院には市民が押しかけていて、ロビーに行列ができる様子は、3年前と何も変わっていないように見えます。

上海で働く日本人医師が驚いたのは、感染拡大のスピードでした。

(郡司周太郎 医師)
「一時期、1日上海だけで100~150万人ぐらい感染していた。日本と比べて、ものすごい勢いでピークが伸びていって、すごい勢いで下がっていった。それで、もう2週間で終わっちゃうんだという、びっくりな驚きがありました」

上海の、とある日本企業の累計感染者数の推移です。わずか2週間ほどで、従業員の83%が感染したと言います。

(郡司周太郎 医師)
「ひどい所は、例えば20人社員がいて、20人とも陽性だからもう出社して働いたとか」

そして、現在、中国では大規模なPCR検査も行われなくなり、感染の実態が把握しづらい状態に…。中国政府が発表した、6日の新型コロナによる死者はわずか3人ですが、『病院から、死因を「新型コロナ」以外に変更するように言われた』と告発する医師も出てきています。

▼訪日旅行「予約6倍超」東京・大阪が人気

そして、中国はこのような状況のまま、「春節」に突入しようとしています。政府の試算では、去年のおよそ2倍となる21億人が移動するとされています。中国国内からの海外旅行の予約数は、前年比で6.4倍に増えたといいます。

(トリップドットコム・グループ マーケティング部 ブレンダ・リュー駐日首席代表)
「人気の行き先はオーストラリア、タイ、日本です。春節期間中の日本行き航空券の予約数は去年の6.5倍です。東京と大阪が直行便が多いので人気です。」

人気観光地・浅草はどう受け止めているのでしょうか。
(仲見世通りの店)
「中国からも来てくれた方がうれしいです。やっぱり春節の時期は雰囲気変わりますのでね。」
「今変異株も向こう(中国)はすごい流行っているでしょ、検査なしで来られると怖いよね。せっかく来てくれてるほかの外国の人が来なくなっちゃう可能性もあるし。」

▼中国本土からの入国者への水際対策強化

こうした中、けさの中国・天津市の空港には、早くも日本へ出発する人の姿がありました。
中国政府は8日から、水際対策を大幅に緩和し、入国者への隔離措置を撤廃。さらに、中国から海外への旅行についても、観光ビザの発給を順次再開する方針で、中国人にとって“海外旅行解禁”となります。

一方、成田空港。上海から一時帰国する父親を待っていたという斉藤さんに話を聞きました。

(斉藤辰志さん)
「あと何分で出るって聞いたらあと3時間って言われて。僕もいつまで待つのかなってある意味心配。」

中国の感染状況を踏まえ、日本政府は先月末から、中国本土からの入国者に対して空港での抗原検査を義務付けるなど、対策を強化しています。

(上海から日本へ帰国 斉藤衡偉さん)
「誘導されて、検査をされて、たぶん200~300くらいの椅子に座って待たされた。」

中国本土からの入国者への水際対策は、8日からさらに強化され、空港での検査はより精度の高いPCR検査に切り替わるほか、直行便での入国者は陰性証明書の提出も必要になります。

サタデーステーション 1月7日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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