【報ステ】「防カメしらみつぶし」事件から1年超…逮捕決め手は？長野県議が妻殺害か(2022年11月29日) │ 【気ままに】ニュース速報

【報ステ】「防カメしらみつぶし」事件から1年超…逮捕決め手は？長野県議が妻殺害か(2022年11月29日)

現職の長野県議会議員が、妻の殺人容疑で逮捕された事件。発生から逮捕まで、1年2カ月がかかりました。

警察は、どうやって丸山大輔容疑者（48）に、たどり着いたのでしょうか。

事件から1年が経った今年9月。丸山容疑者は、妻・希美さん（当時47）を失った思いを、こう話していました。

丸山大輔容疑者：家族のなかで大きな存在だった家内が亡くなったことで、子どもたちが普通に暮らしていけることが一番だと考えて、この1年過ごしてきた。早く犯人が見つかってほしいという思いはあった。結局、何でそんなことになったのか分からないままで、気持ちの整理がつかない状態で今もいる」

一家で営む『笑亀酒造』の事務所。金庫のそばに、妻は倒れていました。

その事務所と家族の暮らす自宅はつながっています。

希美さんの死因は、首を絞められたことによる窒息死でした。

丸山容疑者は、自民党の公認を得て当選し、現在2期目。今年3月、長野県警を所管する県議会の総務企画警察委員長に選出されています。

29日午後、自民党県議団は…。

長野県自民党県議団・風間辰一団長：事実だとすれば、県民の皆様に不安と不信感を抱かせてしまい、自民党県議団長として、深くここにおわびを申し上げます。

後援会の会長は、関係者へのおわび行脚に追われていました。

『丸山大輔後援会』の会長：常識では考えられない。本当にこんなことがあったのかな。（Q.夫婦の関係は）非常に良くて、県議会選挙に出る時は、奥さんも賛成して、県会議員になりましたから。そういう意味では、一番の理解者。

同じ塩尻市選出の、県議会議員は…。

長野県議会・続木幹夫議員：ここ数日のイベントや会合では出てこなかったので、何かあったのかなと。一回、統一教会の会合に出たのが報じられて、そのことで引っ掛かって出てこないのかなと。（Q.11月中旬に会った時の言動は）「選挙になるかね」「このまま選挙にならずに済めば楽でいいね」と。（Q.再選する気だった）もちろん。

そもそも丸山容疑者は、事件発覚当初から、希美さんが殺害された時間帯の行動について「現場から直線距離で60キロ以上離れた、長野市にある「議員宿舎に宿泊していた」と説明していました。

ただ、議員宿舎には、防犯カメラや入退室を自動でチェックするようなセキュリティーシステムはありません。

長野県議会・両角友成議員：入る時はカードがあって、そこに氏名、何時何分に来て宿泊、退出は何時ごろと書いてポストに入れる。（Q.防犯カメラとかハイテクなものはない）そうですね。

宿舎にいたのか、いなかったのか。立証する材料が乏しいなか、どのような捜査で、逮捕に至ったのでしょうか。

長野市の議員宿舎から塩尻市の自宅までは、車で1時間以上かかります。

捜査関係者によりますと、犯行のあった時間帯、丸山容疑者が自宅方面に移動していたことが新たに分かりました。

逮捕前、その警察の捜査については…。

丸山大輔容疑者：警察もやれることはやってくれていると思いますけど、やはり根本的に防犯カメラが足りない状況があるのかなと。仕方ないと言っちゃうといけない。ある程度、そういった整備を街にしていく必要がある。

県議会議員と別に、もう1つ、地元経済界の名士としての顔も。

丸山容疑者は、東京の大学を卒業後、明治から続く老舗酒造会社の社長を継ぎます。

地元に寄り添って生まれた、日本酒『笑亀（しょうき）』。幸福な人生に欠かせない「笑い」と縁起の良い「亀」から名付けられました。

地元の飲食店・田中誠さん：「長い造り酒屋さんやっていますから。知らない人はいないと思う。彼も色々、試行錯誤して、美味しいお酒を造るって。（Q.地元を盛り上げようと）大変だったと思いますよ。急にお父さんが亡くなって後を継いだから」