紅葉の古都 混雑避けて「朝観光」 訪日客も「ウツクシイ!」(2022年11月22日)

紅葉の古都 混雑避けて「朝観光」 訪日客も「ウツクシイ!」(2022年11月22日)

紅葉の古都 混雑避けて「朝観光」 訪日客も「ウツクシイ!」(2022年11月22日)

 22日の東京都心は9日ぶりに20℃を超える季節外れの暖かさとなりました。紅葉が見頃を迎えた観光地では、第8波に備えて「朝観光」と呼ばれる新しい取り組みが人気を集めています。

 日本が世界に誇る京都・嵐山の紅葉。山の紅葉が赤く色付き、見頃を迎えています。

 海外でも広く知られる紅葉の名所「渡月橋」。多くの外国人観光客が訪れていました。

 紅葉狩りの人々で、ごった返す京都。

 心配されるのは新型コロナウイルスの第8波です。京都府の新規感染者は8日連続で前の週の同じ曜日を上回っています。

 人が密集する紅葉シーズン。

 今、古都・京都で大人気なのが密を避けるため観光する時間をずらす「朝観光」です。

 ここは約680年前の室町時代に建てられた世界遺産の「天龍寺」。

 時の征夷大将軍・足利尊氏が創建。京都でも指折りの紅葉の名所として知られています。

 京都・天龍寺、小川湫生宗務総長:「この庭が世界遺産、曹源池庭園で、たくさんの方がこの景色を見に来ている」

 国の特別名勝に指定されている曹源池庭園。

 午前7時すぎ、まだ参拝客が誰もいない庭には朝日に照らされ、燃え上がるような赤色に光り輝く「紅葉」。

 そして山の中腹に、うっすらとかかる雲。京都の朝ならではの絶景コラボが望めます。

 混雑する紅葉シーズン、天龍寺では開門時間を通常より1時間早めています。

 朝早くから訪れた人々のお目当ては、池の水面に映る見事なまでの「逆さモミジ」です。

 静岡県を午前0時に出発し、車で6時間かけて午前6時に到着したグループは旅の最初に味わう「朝観光」を満喫しています。

 静岡から来た人:「こんなにきれいに映るのは何回も来ているけど初めて。紅葉の良さと池の静かさ。きょうは素晴らしい鏡」「(Q.朝観光のメリット)人がいないこと。コロナ禍で皆、計算してここに来る」

 岐阜から来た人:「開いていないかもしれないと思い来たが、開いていて良かった。きょうは風がないのできれいに池に映っている。それを写真に収めたかった」

 京都・天龍寺、小川湫生宗務総長:「コロナで密を防ぐ。日中はたくさんの人であふれるがゆっくりと見てもらえるのは朝ならでは」

 外国人観光客たちも古都・京都の紅葉にうっとり。朝観光として世界遺産の天龍寺を選んだ訳は。

 カリフォルニアから来た人:「京都のなかで最も美しいお寺の1つと聞いていたので、最初にここに来ようと決めていました。空と紅葉のコントラストが素晴らしいです」「鳥のさえずりも聞こえるでしょ?」「とても穏やかな気持ちになります。そしてとても美しい。太陽が上がりきっていなくて、新しい一日の始まりを感じられます。だから、ここから一日を始めます」

 アメリカ・ロサンゼルスからやって来た友人同士の2人。

 ロサンゼルスから来た2人:「ビューティフル」「とても美しい」

 京都市では22日朝、最低気温10℃と冷え込むなか、Tシャツ姿で庭園を撮影。

 ロサンゼルスから来た2人:「混雑する前に来たかったんです」「朝日が昇る様子を見たくて、インターネット上でこの寺がどれだけきれいか語り合っていて、実際に見て感激しました」「自然がとてもきれいで、とても落ち着いた気分になります。あるものすべてを感じるがままに吸収したいです。ロサンゼルスの街はとてもせわしなく、こういう景色は見られません」

 普段、都会の雑踏で暮らす2人にとっては最高の休暇に。移動中に左側からカメラを構える人が…。それに気付くと立ち止まり、譲ってくれた男性に会釈。日本人観光客への気遣いも忘れません。

 境内のベンチに腰掛けて一休み。そこには日本人に混じって多くの外国人客の姿が。皆さん赤、黄色、緑の絶妙のコントラストを楽しんでいます。

 中東イラン出身・70歳のマックスさんは2日連続で天龍寺へ。60年間、写真を撮り続けていると言います。

 イラン出身・マックスさん:「きのうここに来た時は人が多すぎて庭園鑑賞は楽しめなかったので、きょうは朝早く起きて電車に乗って来ました。そうしたら素晴らしかったよ。日本の紅葉は期待をはるかに超えています。日本の秋は誰かが山や庭園に色を塗ったようだ。色が美しい。他にないものだ」

 ベテランの写真家が絶賛。日本の自然が織りなすコントラストに感激です。

 念願の紅葉狩りを楽しんだ後は寺の近くで朝食を買います。

 朝食に選んだのは温かいそばと冷ややっこ。

 イラン出身・マックスさん:「これは豆腐で、これはショウガかな」

 慣れない割りばしを使ってそばをすすります。

 イラン出身・マックスさん:「ベリーグッド」

 ところが、豆腐をうまくつかめません。

 イラン出身・マックスさん:「まだ、はしの使い方が上手ではないんだ」

 柔らかい豆腐に四苦八苦。

 イラン出身・マックスさん:「豆腐はすごくおいしい。アイスクリームのようだ。豆腐はすごく冷たくておいしいし、そばは温かくて良い。だから両方良かった。2つ一緒が良いね」

 京都の街で味わう日本食に舌鼓。

 新型コロナの第8波が懸念されるなか、京都市や観光協会では「朝観光」や「夜観光」など、時間やエリアを分散させた観光を呼び掛けています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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