【独自】悪質自転車に「赤切符」 取り締まり強化も…開かずの踏切 “強引突破”続出【もっと知りたい!】(2022年11月8日)
東京都内では、自転車の交通違反件数が、今年に入って急増しています。これを受けて、警視庁は悪質な運転に対し、赤切符を積極的に切るなど取り締まりを強化する方針を打ち出しました。現場では、何が起きているのでしょうか?
■「赤切符」の瞬間 “一時不停止”白バイ緊急走行
朝の通勤時間帯の東京・池袋。自転車に乗った人たちの交通ルールを無視した悪質な運転が多発していました。
車道を逆走する女性:「(Q.逆走していたが?)そうですね、すみません」「(Q.気付いていた?)分からなかったです、すみません」「(Q.逆走は赤切符の対象だが?)知らなかったです」「(Q.気を付けて)はい、分かりました」
警視庁はこれまで、飲酒運転などの悪質な違反者に赤切符を交付していました。しかし、先月下旬から積極的に取り締まるよう方針を転換しました。
「信号無視」や「一時不停止」「逆走」「徐行せずに歩道を走行する行為」の4つを強化対象としたのです。
サイレンを鳴らし、走り出した白バイ。よく見ると、交差点を自転車で渡る男性の姿があります。
男性が白バイ隊員に止められています。
違反した男性:「早く帰らなくちゃってことしか、頭になかったから」
男性は、交差点の一時停止を守らずに直進。そのうえ、横断歩道で歩行者の通行を妨げたとして、赤切符を交付されました。
■踏切でも“悪質運転” 遮断機片側下りるも進入
悪質な運転が横行しているのは、交差点だけではありません。
都内で自転車が関係する事故が多い場所の一つ、京王線・千歳烏山駅の踏切を取材しました。
実は、「遮断機が下りた踏切への進入」で、赤切符が交付されるケースも多いのです。中には、こんな危険な走行をする人もいました。
男性:「行こうぜ、行こうぜ、行こうぜ。ほらほらほら。なんだよ…」
目の前で遮断機が下りた高齢の男性。そもそも、男性が踏切に進入したのは、遮断機の片側が完全に下りきった後でした。
バーを持ち上げ踏切内から出てきましたが、重大な事故につながりかねない危険な行為です。
なぜ遮断機の片側が下りているにもかかわらず、進入したのか?男性に話を聞きました。
男性:「(Q.今、かなり危ない状況だったのでは?)(Q.警報音後は立ち入り禁止知っていたか?)おっしゃる通りだね」
男性は、銀行に行くため、急いでいたといいます。
男性:「俺だって、しょっちゅうあんなことやってるわけじゃないもん。年見て分かるじゃないか」
■「開かずの踏切」警報音鳴らない時間“1時間で2分のみ”
同様のケースは他にもあります。
警報音が鳴り響くなか、踏切に入っていった高齢の女性。近くにいた男性も思わず駆け寄ります。女性に話を聞きました。
女性:「危ないからいけないのは、本当は分かっています。滅多にそんなことはしないです。危ないと思います。男性が『危ないよ』と言っていたから、分かってはいたんですが」
なぜ、危険な横断をする人が後を絶たないのでしょうか?実は、この場所は、都内でも有数の「開かずの踏切」なのです。
通勤ラッシュの時間帯には、1時間に上下線合わせて52本もの列車が通ります。
定点カメラで撮影すると、警報音が鳴っていない時間は、1時間でたったの2分だけでした。
このため、「今、渡らなければ…」という心理になってしまうのでしょうか?警報音が鳴ってから、踏切に進入する人の姿が多く見られました。
取り締まり強化で、今後はこうした運転に対し、赤切符が切られる可能性がありますが、自転車利用者からは、次のような声が聞かれました。
自転車利用者:「捕まってしまってはしょうがない。罰金を取られたりしてしまうのは嫌だから、警報機が鳴ったら止まるしかないかな」「カンカン(踏切が)鳴り始めた時に、例えば車だったら(信号の)黄色でも渡らないのと同じように、カンカンと鳴ったら止まるようにする」
(「グッド!モーニング」2022年11月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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