【全国旅行支援】「逆に混乱とマイナス」秋の行楽シーズン 観光地で何が(2022年11月2日)

【全国旅行支援】「逆に混乱とマイナス」秋の行楽シーズン 観光地で何が(2022年11月2日)

【全国旅行支援】「逆に混乱とマイナス」秋の行楽シーズン 観光地で何が(2022年11月2日)

 秋の行楽シーズンということもあり、にぎわいを取り戻している観光地ですが、全国旅行支援が「支援になっていない」との声が上がっています

 3日の「文化の日」を前に紅葉が見頃を迎えた群馬県の草津温泉。

 行動制限もなく、にぎわう秋の行楽シーズン。その勢いを加速させているのが先月11日から始まった「全国旅行支援」です。

 ワクチンを3回接種した人などを対象に、公共交通機関とのセットで宿泊費を最大8000円補助。クーポンも付与されます。

 宿泊客:「ありがたいですね。お土産買って帰ろうかなと思います」

 現状、来月20日までか、予算がなくなり次第終了とされていますが、年明け以降も全国旅行支援は継続されるのでしょうか。

 温泉街からは期待の声が…。

 温泉街の団子店:「これからもたくさん来てもらえると思って信じているので、寒くなればお団子も出ると思うので、熱々にしてお客さんをお待ちする」

 全国旅行支援も始まり、観光地はにぎわう一方で、草津の温泉旅館では大量の書類に困惑していました。これは、一体…。

 喜びの宿高松・佐藤大輔支配人:「全国旅行支援が始まって予約を頂いたお客様の変更通知。1000から2000枚っていっていますね」

 制度実施が繁忙期にずれ込んだため、すでに予約していた人が多く、全国旅行支援を使うために一度キャンセルをして予約を取り直す振替予約が発生。

 そして、さらに追い打ちを掛けたのが…。

 喜びの宿高松・佐藤大輔支配人:「(先月)11日、初日ですね。朝からサーバーダウンしまして…」

 業界最大手の予約・管理システムが全国旅行支援による振替作業などの負荷で開始当日にサーバーダウン。

 その影響で客室の管理ができなくなり、満室なのに予約が入ってしまう“オーバーブッキング”が相次ぐ事態となりました。

 喜びの宿高松・佐藤大輔支配人:「お客様のアレルギーとか、そういったものの情報が来ないので、もうほぼほぼ徹夜ですね。でも徹夜したからといって、また次の日も同じ事が発生しているので、それが1週間ぐらい続きました。始まったこの旅行支援って何だったんだろう」

 同様の混乱は全国の宿泊施設にも広がっています。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「今のところプラスに働いているという実感はない」

 箱根の温泉旅館では、チェックインの際の労力も膨れ上がりました。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「従業員が付きっきりで、長い方ですと1時間ほど受け付けに時間を要する場面も。神奈川県は『region PAY』というアプリを使ってのクーポン配布となるので」

 以前の「GoToトラベル」とは違い、自治体ごとで補助内容が異なることが現場の混乱に拍車を掛けていると言います。

 さらに「ワクチン接種」の確認も現場の大きな負担に…。

 箱根藍瑠・渡辺健支配人:「旅行業の支援というところを最大の目的にするのであれば、その条件(ワクチン接種)を一度取っ払ってお考え頂いても良いのかな」

 航空・旅行アナリストの鳥海さんは、支援の「効果」も大きいだけに改善が必要だと話します。

 航空・旅行アナリスト、鳥海高太朗氏:「平日の稼働が特に高くなったことで、GoToトラベルの2年前よりもはるかに売り上げが良くなっている。もう少し全国をまとめたサイトとか使いやすい環境、分かりやすさも今後、必要になってくる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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