続く電気代高騰 高齢者施設は悲鳴「節電できない」(2022年10月29日)
政府は28日、電気代の支援策を来年1月からスタートさせると決定しましたが、冬が近づき、暖房需要も高まる中、家庭や高齢者施設からは、すでに悲鳴があがっています。
■家計を直撃 エアコンは「使う気ない」
街の人:「電気代が3万円いっちゃったので、ちょっと不安です」「値上げはきつい!賃金が上がらないのに」
電気代の高騰などで家計は大変ですが、問題はこれで終わりそうにもないことです。
「2023年4月から料金を改定させていただくことを決定しました」(27日、北陸電力会見)
今週、大手電力3社が、上限が決められていた家庭向け規制料金についても、来年さらに値上げする方針を発表しました。政府は28日、電気・ガスの負担軽減を軸とする支援策を発表しましたが…
横浜在住の6人家族:「正直申し上げて遅すぎるんじゃないかなと。(支援が始まる)1月って後半戦じゃないですか」
電気代がこの1年で1.5倍になったといいます。
横浜在住の6人家族:「先月は1万4千円台ですね。過去最高額を叩き出して」
これまで8000円ほどだった電気代ですが、この冬をどう乗りきるのでしょうか。
横浜在住の6人家族:「子供たちが電気をつけたら消さない事がすごく多いので、人感センサーの、勝手に消える電球に替えたりとか。USBで充電できるタイプの靴下みたいなものがあって、それも買いました。部屋全体を温めようとするとどうしても電気代がかかったりするので、できる限り体を温める方向にシフトしていこうかなという感じで考えています」
他にも、体に貼るタイプのカイロを大量購入するなど徹底しています。
横浜の6人家族:(今年の冬、エアコン使う気は?)「使う気はないですね」。
そして、こちらの家庭でも電気代が去年と比べ1.5倍になりました。家計簿をつけて20年というご主人が、いま重宝しているのが…
男性:「消費電力が変わるのが目に見えて分かるというものを使っている。タップに接続した家電の消費電力がリアルタイムで表示されるというものです」
消費電力が高いものから、電源をまめに消しているといいます。
■「節電したくても…」老人ホーム悲鳴
一方、節約したくてもできないところも。特別養護老人ホームやデイサービスなどを運営するこちらの施設。
特別養護老人ホーム「新とみ」関口ゆかり施設長:「高齢者の方なので、気温の寒暖差ではすぐに体調に(影響が)出てしまいますので、できるだけ安定した温度の中で過ごしていただくように努めてます。余り極端に節電はできない」
コロナ対策も必要です。
関口施設長:「ときどき換気をしながら温度調整を意識してやっているが、換気をすると温度が下がってしまってしまうので、その時は温度をあげてみたりとか」
電気代の節約は難しいといいます。
関口施設長:「(電気代は)25~26万円くらい増えていました、月に。すごく経営がひっ迫しますね」
施設では、どう乗り切っているのでしょうか。
関口施設長:「職員が食事するときは、できるだけ電気は付けない。こうなると職員の努力しかないので。介護保険で決められた利用料金しか請求できませんので、プラスアルファの請求は厳しい。自己努力しかない」
■電気代高騰に追い打ち?厳冬の予想も
今年の冬の寒さについて、気象予報士の依田さんに聞きました。
依田司予報士:「非常に寒さの厳しい冬になりそうです。理由としてはラニーニャ現象が発生している事があげられています。ラニーニャ現象は、日本の季節を強める効果があるんです。夏は厳しい暑さになりますし、冬は厳しい寒さになりやすい」
そして、冬の風物詩イルミネーション。コロナ禍を乗り越え、来園者の回復に期待する中での電気代の高騰について…
あしかがフラワーパーク 早川公一郎社長:「2倍近い金額(1000万円単位)になる。かなり厳しい状況。みなさんに継続的にお越しいただき楽しんでいただけるように、バックヤードや事務所(は消灯するなど)コストの削減にしっかり繋げていきたい」
サタデーステーション 10月29日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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