【五輪汚職】新たに広告大手ADK社長ら逮捕“ぬいぐるみルート”も立件(2022年10月19日)

【五輪汚職】新たに広告大手ADK社長ら逮捕“ぬいぐるみルート”も立件(2022年10月19日)

【五輪汚職】新たに広告大手ADK社長ら逮捕“ぬいぐるみルート”も立件(2022年10月19日)

 東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で新たな動きです。組織委員会・高橋元理事に賄賂を渡したとして「AOKI」や「KADOKAWA」に加え、広告大手「ADKホールディングス」も新たに浮かび上がってきました。東京地検特捜部は社長ら3人を贈賄容疑で逮捕しました。

 “オリンピックマネー”の闇を巡り、19日に家宅捜索が入ったのは広告大手「ADKホールディングス」元社員らの自宅。

 電通や博報堂と並んで「三大広告会社」と呼ばれるADKホールディングスでは、社長の植野伸一容疑者ら3人が逮捕されました。

 植野容疑者らは大会スポンサーの契約業務を巡り、便宜を図ってもらうために賄賂を渡した疑いが持たれていますが、この見返りとしての賄賂を受け取ったとして4回目の逮捕となったのが組織委員会の元理事・高橋治之容疑者です。その金額は約4700万円。

 元大阪地検検事・亀井正貴弁護士:「色々な業務で賄賂が発生している。賄賂まみれの事案であることが見えてきた」

 専門家は今回の逮捕も以前から視野に入れて捜査していたと考え、4回目の逮捕に関してこう指摘します。

 元大阪地検検事・亀井正貴弁護士:「高橋容疑者は(収賄を)否認していますので、起訴すれば起訴するほど、事件が増えていけば増えていくほど収賄罪を固めていくことになる。そういう意味で予定通りの捜査が進展している」

 加えて高橋容疑者は、大会公式マスコットの「ミライトワ」と「ソメイティ」のぬいぐるみの製造・販売した「サン・アロー」からも賄賂を受け取った疑いが持たれています。

 これまで高橋容疑者は3社から賄賂を受け取ったとされていますが、ADKホールディングス、サン・アローが加わり、金のルートは5つとなりました。新たなルートには高橋容疑者のゴルフ仲間を介する流れもあり、賄賂の半分がこの会社に振り込まれたとみられています。

 元大阪地検検事・亀井正貴弁護士:「(Q.新しいルートを見つけたのは特捜部としては前進となる?)なるでしょうね。コモンズ2と違うとなれば受け皿を増やしているわけだから、高橋元理事の違法性の認識というか、1カ所だとばれてしまうので分散しているということは、これがまずいと認識している一つの証左となる」「(Q.受け皿はまだある?)ある可能性はありますよね。多ければ多いほどまぶすことができる。隠すことができるので」

 「三大広告会社」の一角として数々の有名なアニメ制作も手掛けるADKホールディングス側も高橋容疑者の便宜がなければ大会に参加することができなかったのでしょうか。

 スポーツライターの小林信也氏は組織委員会の専任代理店が電通1社であることの隙を高橋容疑者が突いたのではないかと話します。

 スポーツライター・小林信也氏:「オリンピックのスポンサーをしたい企業は普段からすべて電通さんと取引をしているとは限らないので、やっぱり自分たちがいつも付き合っている代理店を通してやりたいという希望は当然あると思うんですね」

 馴染みの広告会社と仕事をしたいスポンサーとオリンピックだからといってクライアントを手放したくない広告会社。

 スポーツライター・小林信也氏:「高橋容疑者がそういったからくりをすべて詳しく分かっていて、その裏ルートみたいなのを、そこに自分が介在すればうまくいくという絵を見事に描いた」

 ADKホールディングスは駐車場サービス「パーク24」のスポンサー契約に関わっていて、特捜部は関連について捜査を進めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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