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【独自】立ちこぎ「サップ」漂流多発 救助要請が急増…“急変”秋風で一気に沖合へ【もっと知りたい!】(2022年10月5日)
アウトドアブームで今、中高年にも人気の「サップ」を知っていますか?海や湖などで、ボードの上に立ってパドルをこぐレジャーの事故が急増しているということです。
■老若男女問わず“サップ人口”増加
神奈川県逗子市の逗子海岸海水浴場。好天にも恵まれたこの週末、ビーチは多くの人でにぎわっていました。
海に目を向けると、色とりどりのウインドサーフィンの間を、縫うように動き回る人の姿がありました。
これは「スタンドアップパドルボード」、略して“SUP”と呼ばれるもので、その名の通り、ボードの上に立ち、パドルを使って進むマリンスポーツです。
男性:「風と波がなければ、誰でもすぐその日のうちに立てますけど。やっぱり風と波次第ですかね」
父親:「これはハードル低いと思います。練習もしないで、子どもたちも遊べるので。それがやっぱり魅力かもしれないです」
娘:「風がよくて、景色もいいから、気持ちいいし楽しい」
逗子では2日に3年ぶりとなる大会も開かれ、300人がエントリーしました。
サーフィンなどと違い、乗りこなすまでに時間を必要としない手軽さに加え、ヨガや釣りなど、楽しみ方も多彩なことから、老若男女問わずサップ人口は増え続けています。
■事故も急増「自力で岸に戻れない」
一方で、危険な思いをしたという声もありました。
男性:「最初にサップをやった時に、足元をずっと見ていた、怖いから。気が付いたら、かなり沖のほうに行ってしまって。(岸から)泳いで助けに来てもらった」
海上保安庁が把握しているサップ事故の件数も急増していて、そのほとんどが「自力で岸に戻れなくなった」というものでした。
先月24日には、宮崎市の青島海水浴場でサップをしていた男性が行方不明になる事故があり、2日後に、この男性とみられる遺体が発見されました。
今月1日、自力で戻れなくなった男性を海上保安庁のボートが救助する様子です。
男性は江の島沖で、サップで釣りを楽しんでいたところを流され、出発したビーチから、およそ4キロの地点で救助されました。
■“急変”秋風で一気に沖合へ
また4年前、沖縄県の嘉手納沖で、サップに乗ったまま流され、戻れなくなった2人の救助に向かった釣り船。
しかし、現場には1人の男性と無人のボードがありました。もう1人は、一体どこに行ってしまったのでしょうか。
救助された男性が指さす方向に船を進めると、いました。誘導灯にしがみ付き、助けを待っていたのです。
のんびりとパドルをこぎ、危険なイメージの少ないサップですが、なぜこうした事故が起きるのでしょうか。逗子でサップスクールを開いている真壁克昌さんに話を聞きました。
真壁社長:「本やユーチューブを見て、何となく知った気になってやっているかな」
きちんと講習などを受けずに、いきなり海に出ることが原因だといいます。
なかでも、ほとんどの人が間違えているのがパドルの使い方です。
真壁社長:「(Q.パドル入れようとした時、何か間違いは?)これは今、逆のパターンですよね。裏返しになっているので、走ってから止まっちゃう。持ってこようとしても、圧が強すぎて(こぎにくい)」
サップのパドルは先が反っています。正しいパドルの向きは、反っているほうが前。しかし、多くの人は逆向きにこいでしまうため、水の抵抗が大きくスムーズに進まないうえ、体力を消耗してしまうのです。
また、重要なのが風です。これからの季節、海から陸に吹いていた風が、陸から海の北風に変わるため、一層沖に流されやすくなり、慌てて帰ろうとしても帰れない状況に陥るといいます。
(「グッド!モーニング」2022年10月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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