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【日本最古か?】“200年前に作られた和菓子”に新たな事実… 三原市で展示
広島県三原市の資料館に、約200年前に作られたとされる「和菓子」が展示されています。この菓子について市が調査したところ、新たな事実が判明しました。
三原市の歴史民俗資料館。ここに展示されているのが、約200年前、江戸時代のものとされる「落雁(らくがん)」です。穀物や砂糖などを固めて作る和菓子で、お盆の供え物などとして用いられます。
そして今年、新たに明らかになったことが…。
三原市歴史民俗資料館・三好周平学芸員「今、調査では、日本で最も古い(和菓子)と考えられると言われている」
直径6.5センチ、厚さ0.5センチほどで、徳川家の家紋「三つ葉葵」が刻まれています。見つかったのは約70年前。三原の町人だった「川口家」の文書の中に紛れ込んでいました。一緒に見つかった手紙などから、1818年、川口常次郎という人物が、静岡県の寺院「華陽院」から持ち帰ったものと判明しました。
「華陽院」には、徳川家康の祖母「源応尼」がまつられています。東海道沿いにあり、常次郎の祖先が家康の祖母と結婚していたため、江戸からの帰り道、この寺に立ち寄ったとみられます。
華陽院・堀田卓文住職「そういう菓子が現存していることに驚いた」「当時の方もしっかりお参りいただいたんだなと感じた」「(徳川家の家紋である)葵の紋がうってあるので、その辺で売っていたものではなかった」
この「落雁」は、どのくらい貴重なのか。資料館は、全国各地の老舗和菓子店や博物館に照会しました。その結果、類似したものはなく、「日本最古の和菓子」とみられることが分かりました。
三原市歴史民俗資料館・三好周平学芸員「まさか200前の現物がここにあるとは思わなかったし、それ(日本最古とみられる和菓子)が自分の目の前にあることに驚いた」
一方、「落雁」には別の謎も残ります。それはこの和菓子の味…。「落雁」は一般的に、砂糖を使っているため、甘いはずです。しかし、1977年の三原市の広報誌は、「塩味」と断定しています。
三原市歴史民俗資料館・三好周平学芸員「(今後)材料や味といった部分からもぜひ調査したい」
崩れやすい和菓子の「落雁」が、江戸時代から壊れることなく残った、奇跡とも言える今回の発見。食べることはできなくても、目で見て、200年の歳月の重さを実感してみてはいかがでしょう。
(2022年9月10日放送)
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