“安倍派”処遇どうする? 内閣改造でメンバー大幅刷新へ(2022年8月8日)

“安倍派”処遇どうする? 内閣改造でメンバー大幅刷新へ(2022年8月8日)

“安倍派”処遇どうする? 内閣改造でメンバー大幅刷新へ(2022年8月8日)

 旧統一教会と政治との関係に注目が集まるなか、岸田文雄総理は10日、内閣改造に踏み切ります。注目は安倍元総理を失った最大派閥の「安倍派」をどう処遇するか。岸田総理の狙いをジャーナリストの後藤謙次さんに聞きました。

 岸田総理は10日、内閣改造を断行する見込みです。

 最大の火種は旧統一教会、今の世界平和統一家庭連合と自民党所属議員らの関係。

 岸田文雄総理大臣:「私の内閣においては新たに指名する閣僚だけではなくして現閣僚も含めて、さらには副大臣等も含めて、この当該団体との関係をまずしっかりとそれぞれ点検してもらい、そしてその結果を明らかにしてもらう。そのうえで適正な形に見直すこと。これを指示したいと思っています」

 旧統一教会絡みの「身体検査」が進められるなか、総理は自民党の茂木幹事長、萩生田経済産業大臣らと公邸で相次いで会談し調整を本格化。

 人事の骨格は維持するとみられ、松野官房長官や麻生副総裁、茂木幹事長は続投させる方針を固めました。

 一方、留任に名前が挙がっていない萩生田大臣は8日朝、内閣改造について続投を希望するか問われると、ウクライナ侵攻に伴うエネルギー問題など課題を強調。

 萩生田光一経済産業大臣:「当然、継続してやっていくことが望ましいのではないかと私は僭越(せんえつ)ながら思っていますし、一部報道で骨格は維持すると出ていて『俺は骨格じゃなかったのか』という、こんな思いもございますので最後は総理の判断に委ねたいと思いますけれど、引き続き信頼を頂いている経済産業行政をしっかり前に進めていく。そこの全力を挙げていきたいと思っています」

 閣僚については旧統一教会系のイベントで実行委員長に名義を貸していた二之湯国家公安委員長や健康問題が不安視される岸防衛大臣が交代するなど半分以上が入れ替わる大幅な改造となる見通しです。

 政治ジャーナリスト・後藤謙次さん:「(安倍派には)大量の安倍チルドレンがいる。この人たちを束ねていたのは安倍さんしかいなかった。この安倍派の流動化が起きると秩序なき最大派閥という非常に厄介な存在。そこを誰かにきちっとまとめたい。という思いが岸田さんにあったと思う。そのなかで萩生田さんの名前が浮上してきた。官房長官の松野さん(安倍派)。仮に政調会長になれば萩生田さん。党と政府に安倍派の二本柱を据えることによって安倍派の流動化を防ぐ」

 萩生田大臣は自民党最大派閥の清和政策研究会「安倍派」に所属。

 党内勢力が多い上位5つの中で総理が率いる岸田派は第4派閥にあたるため、100人弱が所属する安倍派との関係は政権運営に大きく影響します。

 そんななか、事件から1カ月経ってもリーダー不在の安倍派。

 当初は9月に実施予定だった人事がなぜ前倒しされたのでしょうか。今回のタイミングについて、政治ジャーナリストの後藤さんは参院選後に急落する内閣支持率を大きな要因の一つに挙げています。

 政治ジャーナリスト・後藤謙次氏:「具体的な要因としては内閣支持率の急落です。とりわけ共同通信で内閣支持率が12.2ポイントも急落といっていいと思う。(支持率)急落の要因は岸田さんは旧統一教会の様々な政治との関わり方、これについて非常に不満がたまっていると。しかもある面での旧統一教会問題の政権内における人物交差点が二之湯国家公安委員長だったんですね。ここはカンフル剤を打たなければならない。国葬もこれだけ批判が出始めているなかで、その警備最高責任者としてこのままとどめておいていいんですか?と。ここを早く変えるというのが今回の改造の大きなきっかけになったと思います」

 旧統一教会の霊感商法を巡り、2010年を最後に「被害届はない」と発言した二之湯国家公安委員長。

 会見の後、警察庁が被害届ではなく2010年を最後に「検挙がない」だったと内容を訂正しています。

 今回の内閣改造で岸田総理は旧統一教会と関係が深い議員は閣僚には起用せず、態勢を立て直す狙いがあります。

 松野博一官房長官:「(Q.官房長官は留任という報道があるが)先ほど申し上げた通り、内閣改造のタイミングや人事に関しては特段の指示や相談を受けていません」

 鈴木俊一財務大臣:「はっきりしているのは、あさって内閣改造が行われるということ。その前に辞表を取りまとめる閣議がある。とりあえず大臣室、執務室は少し片づけておこうかなと思っております」

 8日朝、公明党の山口代表は官邸で岸田総理と20分ほど会談。10日に行われる内閣改造について、公明党からの閣僚起用などを求めました。

 公明党・山口那津男代表:「我が党から閣僚、あるいは副大臣、あるいは政務官について要望をお届けしたいということで、きょう要望をお伝え致しました。我々の希望を受け止めて任命頂きたいと強く希望しております」

 自民党では8日午後に始まった臨時の役員会などで人事の一任を取り付け、内閣改造と党役員人事の調整を加速させることにしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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