トップアスリートも注目「アイススラリー」 体の中の温度を効率的に下げるその仕組み(2022年8月2日)

トップアスリートも注目「アイススラリー」 体の中の温度を効率的に下げるその仕組み(2022年8月2日)

トップアスリートも注目「アイススラリー」 体の中の温度を効率的に下げるその仕組み(2022年8月2日)

 危険な暑さが3日以降も続くとみられるなか、最新の熱中症対策として注目されているのがシャーベット状の飲み物「アイススラリー」です。暑いなかでも体の中の温度を効率的に下げる仕組みとは。

 アイススラリーとは簡単に言うと、シャーベット状態の飲料水。トロトロしているのは液体の中に粒子が細かい氷が混ざっているからです。

 大手製薬会社2社から商品化されているアイススラリー。効率的に体内温度を下げる一番の要因。それは、氷が溶ける際に体内の熱を吸収してくれるからです。

 体の中から冷やすアイシングの手法として10年ほど前から海外でアイススラリーは提唱され始めました。

 広島大学・長谷川博教授:「アイススラリーというのは冷たい飲料よりももっと冷たい、マイナス1℃くらいの氷飲料として知られているんですけども、それを体の中に取り入れることによって、効率よく体の深部を冷やす特徴がある。普通の水・冷水よりも体を冷却するという効果は非常に高い」

 アイススラリーに一早く注目したのがトップアスリートたち。プロゴルファーの上田桃子選手も、その一人です。

 プロゴルファー・上田桃子選手:「ペットボトルの飲料を凍らせるくらいしか今まで発想はなかったので最高だなと思います。本当に暑いなと感じた時だとか、このままいくと熱中症になりそうな時は先にこれ(アイススラリー)を飲むと良いと思う」

 アスリートの間では運動前に体温を下げる「プレクーリング」にもアイススラリーが用いられているということです。

 では、実際にアイススラリーを飲んでみると体内の温度はどう変わるのか。

 飲む前と飲んだ直後の体の表面上の温度。

 直射日光が強かったためサーモグラフィー映像には変化はみられませんでしたが…。

 アイススラリーは家庭でも簡単に作れるといいます。凍らせたスポーツ飲料をミキサーに掛け、冷やしたスポーツ飲料を少し入れるだけ。

 広島大学・長谷川博教授:「最近では、ご家庭で、魔法瓶を持たれている人がいると思いますので、そこに(魔法瓶)に保存しておけば、アイススラリーの状態で保存できる。ご家庭内や屋外でも摂取することは可能になってくる」

 熱中症対策に有効とされるアイススラリーは、こまめに摂取することが大事で、一度に大量摂取すると急激な体温低下による頭痛や消化器官に変調をきたす恐れもあり、注意が必要だということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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