「お客さんが暑いと言えば下げないと…」連日の猛暑 節電と商売”難しい選択”(2022年6月28日)
28日も猛暑日となった東京都心の高層ビルでゴンドラに乗って窓の清掃をしていた作業員が熱中症の疑いで病院に搬送されました。そして、全国各地で史上最も早い梅雨明けとなっています。
炎天下のオフィス街は一時、騒然としました。
地上20メートルほどの場所で宙づりとなったゴンドラ。身動きが取れなくなりました。清掃中に故障し、一時4人が取り残されました。
4日連続で猛暑日となった東京都心。炎天下での救助作業が続きます。
作業員らは無事に救出。1人が熱中症の疑いで病院に搬送されました。
都内では6月に入り、熱中症によって4人が死亡していたことが分かりました。
足早に梅雨が過ぎ、待っていたのは“酷暑”です。
ラクダも水分補給が必要な危険な暑さが続きます。
28日は関東だけでなく、全国各地で猛暑日を記録。アームカバーと日傘で日焼けを、マスクでコロナをと、様々な対策が求められる夏です。
気温36度を超えた兵庫県豊岡市。午前中に子どもを遊ばせ、暑くなる午後に昼寝をさせる作戦です。
母親:「『午前中』とか『夕方』に遊ばせる。早く寝てくれたらそれでいいので、『昼間』頑張ります」
梅雨が明けた大阪。西日本から東日本の全域での梅雨明け。いずれも6月の梅雨明けは統計史上、初めてです。
2日連続猛暑日となった富山も梅雨明けが発表されました。北陸や近畿は14日間と、過去最も短い梅雨でした。
青森県弘前市では天候が一転…。屋根から落ちる雨は、まるで滝のようです。まだ梅雨が明けていないのが北日本です。
秋田県男鹿市では6月の観測史上、一番の強い雨を観測しました。
関東北部は28日も猛暑日となりました。
栃木県県佐野市は5日連続猛暑日となり、関東で初めてのことです。人々は様々なアイデアで暑さを乗り切っています。
命に関わる暑さとあって、熱中症の疑いで搬送が相次ぎました。
ただ、暑さと戦わざるを得ない現場もあります。
佐野名物である「いもフライ」の店です。暑さと油、そして火のトリプルパンチです。
ぴのや・篠原さなえ店主:「痩せそうです。多分(室温)45度とかそのくらいになっていると思う。暑いなか、わざわざ買いに来てくれる人もいるので、本当は休憩したいけど」
飲食店では、マスクを外すのもまだはばかられます。
ぴのや・篠原さなえ店主:「本当は外したいです」「(Q.マスクの下は?)すごいことになっている」
熱中症対策のため、エアコンや扇風機もありますが…。
ぴのや・篠原さなえ店主:「水分を取るとかエアコンとか全然、暑さに負けちゃうけど、こっち(扇風機)も付けっぱなしにしないと50度になってしまうかもしれない」
今年は節電も求められていますが、命に関わる問題です。
ぴのや・篠原さなえ店主:「色々、食材も上がったり実際、電気代を払うのも大変なんですよね。だから節電したいです。だけど、節電もこれ(扇風機)止めたりすると仕事もできないので、本当に大変」
その節電、商店街は頭を悩ませていました。
家庭割烹(かっぽう)伏音・横関正昭さん:「節電っていうのはできない。やっぱり。お客様が暑いと言えば下げないといけないし」
節電と商売。難しい選択を迫られていました。
各社節電に、あの手この手です。
大手スーパーのイオンは店内の照明を削減し、冷蔵庫の設定温度も少し上げました。
客:「暗いといえば暗い。周りが明るいのでまだ良い」「(明るさは)このくらいでも良い…」
27日から発表されている「電力需給ひっ迫注意報」。節電の効果はあったのでしょうか。27日の電力需給の予備率を見ると、めどとなる5%を下回ることはなく、需給が改善されていたことが分かります。
ただ、頭を悩ませている場所もあります。
東京・板橋区の「ハッピーロード大山商店街」です。和菓子店「修月堂」では、普段つけているこの冷房を消しました。
修月堂・清水マサ子さん:「暑いですよね。風を入れないといけないので扇風機をつけて売り場の人も涼しいように首を回している」
一方、こちらの割烹料理店。節電対策のため、エアコンの設定温度を26度にしました。ところが…。
家庭割烹伏音・横関正昭さん:「なるべく26度から下げないようにしたいが客から『暑い』と言われれば24度まで下げる。客あっての店だからそうそうできない」
政府は28日午後、29日も引き続き東京電力管内に電力需給ひっ迫注意報を出すことを明らかにしました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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