“ポークショック”飲食店から悲鳴…生ハム「入ってこない」イタリアで“伝染病”(2022年6月23日)

“ポークショック”飲食店から悲鳴…生ハム「入ってこない」イタリアで“伝染病”(2022年6月23日)

“ポークショック”飲食店から悲鳴…生ハム「入ってこない」イタリアで“伝染病”(2022年6月23日)

 本場の味が、危機に瀕しています。伝染病の影響で、ヨーロッパの豚肉製品が輸入できない事態となっていて、飲食店からは悲鳴が上がっています。

■生ハム「入ってこない」店悲鳴

 生ハムの食べ放題が人気の都内のイタリアンレストラン。コロナ禍から回復途上の今、思いもよらない事態が起きていました。

 MARUGO GRANDE 白川功マネージャー:「生ハム食べ放題で、イタリア産の生ハムを使っておりまして。それが、もう入ってこなくなって。今は、スペイン産に切り替えています」

 質が良く、仕入れ値も割安なことから、10年以上イタリア産の生ハムを使用してきましたが、急きょ、スペイン産に切り替えたといいます。

 来店客:「おいしいです」「(Q.スペイン産はどう?)そんなに気にならないです」

 客の反応は上々ですが、需要の高まりや歴史的な円安などの影響もあり、将来的には生ハム食べ放題を値上げする可能性もあるといいます。

 MARUGO GRANDE 白川功マネージャー:「価格の部分で、厳しい部分もあります。原材料費がどんどん高くなってきているので、早く通常通りにイタリア産生ハムが入ってくれることを祈っています」

 イタリア産生ハムが輸入できない「ポークショック」。理由は、イタリアで発生した家畜の伝染病「アフリカ豚熱」です。

 豚などが感染すると致死率が高いことから、日本政府は今年1月、イタリアの豚肉や加工品の輸入を停止しました。

 農林水産省によりますと、輸入される生ハムのおよそ7割を占めていたのがイタリア産。そのため、影響が大きいのです。

 三友フーズ 伊藤肇サブマネージャー:「今まで、うちで7割くらい販売していたイタリア産の生ハムです」

 生ハムを輸入販売するこの会社でも、イタリア産の在庫は、あとわずかに。卸し先のスーパーでは、数少ないイタリア産の争奪戦も起こっているといいます。

 三友フーズ 伊藤肇サブマネージャー:「今まで以上に、イタリアのハムが売れることがあると聞いているので。飲食店の方が、通常では手に入らなくて買いに来ている可能性もある」

 ファミリーレストラン大手「サイゼリヤ」は、「熟成ミラノサラミ」の販売を終了。「プロシュート(生ハム)」なども在庫がなくなり次第、販売終了することを発表すると、ネット上には「販売終了悲しい」「現実が受け入れられなくて、サイゼに来た」などの声が上がりました。

■“ポークショック”で店名変更?

 こうしたアフリカ豚熱の影響は、生ハムだけにとどまりません。あの、ヨーロッパの有名料理にも打撃を与えていたのです。

 ハライコジャパン 磯野浩一取締役:「まだ、知らない人もたくさんいると思いますけど。食べて頂きたいというのはあるが、そこがなかなかかなわない」

 日本人にもなじみの深い、食べられなくなっている食材とは?

 ドイツ産のソーセージを専門に扱う店ですが、今提供しているソーセージ、ほとんどがオーストリア産だということです。

 イタリア産生ハムと同様に、ドイツ産の「ソーセージ」もアフリカ豚熱の影響で、おととし9月から輸入が停止されたまま、解除される見通しは立っていません。

 「インビスハライコ=ドイツソーセージの定食屋」という名前の店ですが、今は、オーストリアのソーセージに切り替えて乗り切ろうとしています。

 ハライコジャパン 磯野浩一取締役:「コロナもあるので正直に比べられないが、半分以下に売り上げはなっている。(オーストリア産も)おいしいソーセージを作ってはいるんですけど、ブランドのアピール力がないからだと思う」「(Q.店名を変えなければいけなくなる?)その可能性もあります。名前を変えて、(各国の)ソーセージを前面にアピールするお店に変えてもいいのかな」

 ヨーロッパの“本場の味”が楽しめるのは、しばらく先になりそうです。

(「グッド!モーニング」2022年6月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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