「ゼロコロナ」政策の中・・・“過去最悪”感染拡大の中国 新変異株「XE系統」確認(2022年4月12日)

「ゼロコロナ」政策の中・・・“過去最悪”感染拡大の中国 新変異株「XE系統」確認(2022年4月12日)

「ゼロコロナ」政策の中・・・“過去最悪”感染拡大の中国 新変異株「XE系統」確認(2022年4月12日)

 過去最悪のペースで新型コロナウイルスの感染者が増加している中国では上海でのロックダウンが長期間に及び、深刻な食糧難が起きています。一方、日本国内の検疫では11日に始めて新たな変異株「XE」系統が確認されました。心配されるのは広がるスピードが早いとされる、その感染力です。

 後藤厚生労働大臣:「XE系統の変異株についてはWHO(世界保健機関)のレポートにおいて、BA.2系統に比べて市中での感染者の増加する速度が10%ほど高いとの報告がある」

 11日、初めて国内の空港検疫で確認されたオミクロン株の新たな系統「XE」。

 今回、確認されたのはアメリカに滞在歴がある30代の女性で、先月26日に成田空港に到着した際に陽性となり、その後の詳しい検査でXEへの感染が確認されました。

 専門家によりますと、XEはオミクロン株の複数のタイプが組み合わさったもので、1人の人間がオミクロン株のBA.1とBA.2に同時に感染した結果、遺伝子が組み合わさって生まれたものだといいます。

 このXE、ワクチンや治療薬の効果はBA.2と同じだと考えられていますが、注目されるのは感染者が増える速度です。

 国立感染症研究所によりますと、「BA.2」よりも12.6%早いといいます。

 日本医科大学・北村義浩特任教授:「1人の個人の中にBA.1とBA.2が同時に感染している状況がないといけないので、かなり流行が激烈な地域でしか起こらないということですね。重症度はBA.2とほぼ変わらないと予想されています」

 ただ、懸念されるのはゴールデンウィークなどでの国内や海外での人の動きだといいます。

 日本医科大学・北村義浩特任教授:「人の流れの交流が起きやすい。流行拡大につながる。流行拡大すると医療逼迫(ひっぱく)はいずれ起こるので」

 そんななか、爆発的に感染が拡大しているのが「ゼロコロナ」政策を取る中国です。すでにXEも確認されているといいます。

 医療スタッフが過労で倒れて運ばれている動画。抱きかかえているのは、新型コロナの感染者です。上海の集中隔離施設で撮影された、この動画にSNSでは・・・。

 中国のSNSの声:「感染者の方が元気だ」

 防護服で馬に乗る男性。新型コロナの検査キットを各地に運んでいるといいます。車ではなく、馬に乗るには理由があります。

 男性の妻:「細い道などは馬の方が便利です」

 なかでも、市民にとって厳しい状況なのが上海市のロックダウンだといいます。

 ロックダウンのため、自宅から出られない市民への食料の配給が滞り、各地でトラブルが起きているというのです。

 市民の怒りが爆発した動画は中国のSNSで広く拡散されましたが、ほとんどが削除されました。

 上海支局の高橋支局長も厳しい食料事情だと話します・・・。

 上海では11日、一部の地区で封鎖が解除されましたが、多くの地区は14日間、感染者が出ない限り解除はされません。

 感染者は広い範囲で確認されていて、全面解除には数週間以上がかかる見通しです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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