キエフから無念の避難 友人は“裏切り”と・・・決断の背景に「両親への想い」(2022年3月9日)

キエフから無念の避難 友人は“裏切り”と・・・決断の背景に「両親への想い」(2022年3月9日)

キエフから無念の避難 友人は“裏切り”と・・・決断の背景に「両親への想い」(2022年3月9日)

 「きょうは、爆撃なども落ち着いた様子です」と話すのは、通訳などのボランティアをしながら、首都キエフに残り続けるソフィアさんです。

■キエフに迫るロシア軍

 先月26日に番組が取材した際は、涙ながらに「ウクライナから逃げるつもりはない」と語っていました。

 ソフィアさん:「どこにも逃げるつもりはありません。自分がウクライナ人であることを誇りに思います」

 ロシア軍による攻撃が迫る今も、その気持ちに変わりはないといいます。しかし、8日、ある大きな決断をしました。

 ソフィアさん:「リビウに避難することにしました。とても感傷的になりました。心を消耗しました」

■無念の避難「両親のため」

 ウクライナ西部にある街・リビウに避難することにしたのです。友人からはキエフを離れることは“裏切り”とまで言われました。

 それでも決断した背景には、キエフに残り続ける両親への想いがありました。

 ソフィアさん:「両親が『あなたが残っているのに逃げられない』と言っているんです。でも、両親には逃げてほしい。だから、私が避難することで(両親の)背中を押したいと思ったんです」

 避難するにあたっては、ロシアが提案した“人道回廊”を使うことは選択肢にありません。

ソフィアさん:「“ロシア行きの人道回廊”なんて、笑えない冗談です。誰も信じてはいませんし、誰も使う人はいないでしょう」

■国外へ避難200万人超

 リビウに向かう列車には、すでに多くの人が乗車していました。

 CNN・クラリッサ ワード記者:「ここ数分間、混乱した光景が広がっています。1週間前には、このような光景は見られませんでした。間違いなく、切迫感が高まっています」

 国内にとどまる人がいる一方で、周辺の国々に避難している人は、すでに200万人を超えました。

 そのほとんどが、女性と幼い子どもです。

 ウクライナからの避難者:「これは、正義の戦争なんかではありません。21世紀にもなって、人が死んでいくなんて、理解できません」

■国境で家族再会に涙

 ポーランドとウクライナの国境に位置するドロフスクでは、子どもがうれしそうな表情で、お父さんと合流しました。

 久しぶりに再会を果たした家族。互いを離さぬよう、きつく抱きしめ合います。

 鉄道の駅には、ロシア軍との激しい戦闘が続くハリコフから避難してくる息子と母を待つ女性がいました。

 遠くに2人の姿を見つけると、息子の名前を叫び、興奮を隠しきれません。

 息子と母を待つ女性:「息子が大好きです!何度でもハグします!」

 家族の目には、涙が・・・。待ちに待った、再会の瞬間でした。

(「グッド!モーニング」2022年3月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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