能登半島地震で大火の輪島市、近年では高い出火率 現地調査で東大教授が指摘(2024年1月18日)

能登半島地震で大火の輪島市、近年では高い出火率 現地調査で東大教授が指摘(2024年1月18日)

能登半島地震で大火の輪島市、近年では高い出火率 現地調査で東大教授が指摘(2024年1月18日)

 能登半島地震で発生した石川県輪島市の大規模火災で、現地を調べた都市防災の研究者が、建物が出火した割合が近年の大地震と比べて高かったと指摘しました。

東京大学 廣井悠教授
「(輪島市は)約1万世帯あたり3件程度出火した。これまでの東日本大震災や熊本地震の出火件数より高いことになる」

 廣井教授によりますと、「輪島朝市」の火災では火元は1カ所でしたが、最終的に300軒ほどが焼けたとみられます。

 古い家屋が多いために強い揺れで傷付いて燃えやすくなったり、大津波警報が長引いたりしたため、消火対応が十分にできなかった可能性を指摘しました。

 また、輪島市全体で出火した割合では、2011年の東日本大震災の6倍ほど、1995年の阪神・淡路大震災と同じくらいの高い結果でした。

 この理由として廣井教授は、暖房が必要な冬の食事の支度が始まる夕方に発生したことが影響した可能性を挙げました。

 地震による火災への今後の対策については、「単なる建て替えでは地域が魅力を失い、成り立たなくなることもある。出火防止機能の充実や、防火壁の整備などで総合的に対策もできる」と指摘しました。
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