ふるさと納税「訳あり」返礼品の人気急増 ルール厳格化“お得感減少”の中…(2023年12月1日)
9月にルールが厳しくなり、“お得感”が減ったふるさと納税。少しでもお得な返礼品を手に入れようと、今「訳あり」品への寄付が急増しています。
■2年前と比べ3.8倍以上 物価高の影響も
先月30日から都内で行われている、ふるさと納税のイベント。ひと際目立っていたのが、「訳あり」品です。
切り落とした部分のカステラに、傷の付いたリンゴ、製造過程で形が崩れてしまった明太子などが並びました。
イベントでは実際に購入し、気に入ればその場で寄付の手続きができます。
来場者:「初めて訳ありというのを知ったので。実際に目で見て、触れて。値段とか分かったので、いいかなと思う」
こうした「訳あり」の返礼品を求める寄付は大きく増加しています。
さとふる 経営戦略室 谷口明香さん:「2年前と比較して、3.8倍以上に訳ありお礼品への寄付が増えていて。特に昨年から続いている物価高の影響もあり、皆様の注目を集めているのではないか」
■訳ありカツオ 「コスパ抜群」と人気に
そんな「訳あり」返礼品にいち早く目を付け、多くの寄付金を集めることに成功したのが、高知県の東部にある芸西村です。
村のふるさと納税の担当者が高知名物「カツオのたたき」をあまり好きではなく、たくさんの量を食べられないことがきっかけで、思わぬヒットを生みました。
芸西村 企画振興課 岡村公順さん:「(カツオのたたきが)得意じゃないから、『それを切ったりとかできないか』という相談を事業者にしたら、『普通のカツオのたたきではなく、訳ありとか入れるべきだよね』ということで、『訳ありカツオのたたき』が進んでいった」
他の自治体が、3~4人前の分量がとれるしっかりとしたサイズの「カツオのたたき」を取り扱うなかで、芸西村は大きさが規格外の「訳ありカツオ」を1人前~2人前の小分けにして出品しました。
すると瞬く間に「コスパ抜群」と人気になり、2021年度は中国・四国地方の自治体の中で、トップとなるおよそ20億円の寄付金を集めました。
しかし、昨年度は他の自治体も「訳あり返礼品」で対抗してきたため、2位に陥落。村では次なる一手を探していますが…。
岡村さん:「(総額)1億円ぐらいの寄付をしていただけるような商品を探してるんですけど、なかなか難しい状態ですね」
自治体にとっては厳しい競争環境が続くふるさと納税ですが、今後さらにお得な返礼品が登場するかもしれません。
(「グッド!モーニング」2023年12月1日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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