100歳になっても精力的活動“米中国交正常化の立役者”キッシンジャー元国務長官死去(2023年11月30日)

100歳になっても精力的活動“米中国交正常化の立役者”キッシンジャー元国務長官死去(2023年11月30日)

100歳になっても精力的活動“米中国交正常化の立役者”キッシンジャー元国務長官死去(2023年11月30日)

米中の国交正常化に尽力するなど、アメリカ外交における重要な役割を果たしてきた、キッシンジャー元国務長官が29日に亡くなりました。100歳になってからも各国の要人と面会し、精力的に活動していました。

キッシンジャー元国務長官(2016年):「中東では宗教戦争に巻き込まれ、アジアでは大国を自負する国々の台頭に直面しています。私たちはロシアにも対処しなければならない」

外交とインテリジェンスを駆使し、現代史の最前線に居続け、その国、その時代を代表する政治家たちが常に彼を囲んでいました。

キッシンジャー国務長官(1973年当時):「正義・思いやり・人道を備えた平和な世界を目指す時、アメリカは大志を実現することで、アメリカが秘める、最も良い部分を引き出せることを知っています」

CNN:「キッシンジャー氏はニクソン、フォード両政権で国務長官を務め、国家安全保障補佐官を兼務した唯一の人物です」

1923年、ドイツ生まれ。ナチスからの迫害を逃れ、アメリカに亡命し、その後、ハーバード大学で教鞭をとりました。1957年に出版された『核兵器と外交政策』は、当時の核戦略に影響を与えた重要著書です。

世界的有名人になったのは、米中国交正常化の立役者になったことでした。

1972年当時のニュース:「キッシンジャー氏との会談は、建設的で率直なものとなりました。首脳会談では、地球の運命を左右する、2人の指導者が顔を合わせました」

それゆえ、中国にとっては今でも重要人物です。哀悼の意もすぐに出ました。

中国外務省 汪文斌副報道局長:「中国人民は、キッシンジャー氏が中米関係に注いだ、真摯な気持ちと重要な貢献を忘れないでしょう」

ノーベル平和賞を受賞したり、シャトル外交を生み出すなど高い評価がある一方、批判されることも多い人でした。

CNNに出演した専門家2人、それぞれの解釈です。

国際問題評論家 ザカリア氏:「究極のリアリストでした。現実路線。つまりアメリカの国益を最優先し、人権は二の次といった考え方です」

CNN専属歴史家 ナフタリ氏:「複雑なゲームにたけていて、戦略的な忍耐力が強みだった。複数を相手に同時に秘密外交を進められる人物でした」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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