紅葉に外国人殺到…登山ケーブルカーは“すし詰め” サンダル姿でタクシー40分待ち【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月29日)
紅葉の見頃を迎えている箱根ですが、強羅駅ではケーブルカーに乗る人の行列が駅の外まで伸びています。各地混雑するなか、タクシーを40分待つ外国人観光客もいるなど、オーバーツーリズムが課題となっています。
■庭園で“反射紅葉”…ライトアップも
赤や黄色に染まった紅葉の美しいコントラスト。
緑の絨毯(じゅうたん)が広がる、およそ130種類のコケが敷き詰められ、220本を超えるモミジで彩られた日本庭園、箱根美術館の「神仙郷」。
茶室からは、庭園の色付く紅葉が黒いテーブルに反射する圧巻の光景。室内は多くの客で「満席」となり、外には行列もできています。
東京からの観光客:「紅葉を撮りたいと思ったんですけど、テーブルに映る紅葉。(紅葉が)テーブルに映っていて『あっ、映っていてキレイ!』と思って、ラッキー」
シンガポールからの観光客:「エクセレント」
仙石原にある「箱根ガラスの森美術館」では、赤や黄色に染まった紅葉、電飾されたススキ、クリスタル・ガラスのクリスマスツリーが一度に味わえるぜいたくな空間が広がっています。
夜になると、クリスマスツリーがその美しさを際立たせ、ライトアップされた紅葉も、昼間とは違った表情をみせます。
今まさに、箱根は紅葉の見頃を迎えています。
■タクシー40分待ち…生活に影響も
箱根観光の出発点、箱根湯本駅周辺は多くの観光客でにぎわっています。なかでも多かったのは、外国人観光客です。
係員:「ご案内中の急行バスは、まもなく乗車定員満員となります」
バス乗り場には“長蛇の列”ができ、車内は多くの観光客で“すし詰め”状態。乗り込もうとする人も、なかなか進むことができません。
係員:「ただいまご乗車のお客様をもちまして満員となりましたため、バスのほう発車させていただきます」
乗客でいっぱいになったためバスが出発すると、10秒もしないうちに別のバスが到着。
バス停の表示を見る外国人観光客の姿もあります。混雑で乗るのを諦めたのか、タクシー乗り場へと移動します。
タクシー乗り場に並んでいる人のなかには、半ズボンにサンダル姿の外国人もいます。
オーストラリアからの観光客:「(Q.寒くないんですか?)上を脱いでもいいぐらいだよ」
オーストラリアから来たという3人組。大きい荷物を持っているため、混雑を回避できるタクシーに並んだといいます。
先頭には日本人観光客も並んでいますが、なかなかタクシーが来ません。
そして並び始めてからおよそ10分、ようやく先頭に。
オーストラリアからの観光客:「ふっふっふっ、次だわ」
しかしその後、35分経過します。
オーストラリアからの観光客:「だめだね。長いよ」
疲れたのでしょうか。サンダル姿の男性は、大型のキャリーケースに手をつき、待ちくたびれた様子です。
オーストラリアからの観光客:「温泉に入りたい」
並び始めてから“およそ40分”。ついにタクシーがきました。
オーストラリアからの観光客:「(Q.よかったね、来て)ふっふっふっ」「この荷物もお願い」
タクシーが到着し安堵(あんど)の表情を浮かべ、そのまま乗り込みますが、後部座席はギュウギュウで、何度も扉を閉め直す場面もありました。
タクシー不足は、地元の宿泊施設にとっても悩みの種です。
箱根湯本温泉「ホテル河鹿荘」従業員:「(タクシーは)つかまりづらくなりましたね。(予約が取れず)お客様にご迷惑をおかけしていることが続いている。インバウンド、日本の方に関わらずに、現状を正直に伝えてご理解頂く形です」「(Q.普通に生活している中で、タクシーに乗る時でも困る状況?)時間帯によっては『もう予約がいっぱいです』と、断られることが多いですね」
日常生活にも影響を及ぼし始めているといいます。
■登山ケーブルカーは“すし詰め”状態
標高541メートル、箱根の中心に位置する「強羅」。色鮮やかな紅葉が、今まさに見頃を迎えています。
タクシーが来ないため、大きなキャリーケースを引いて坂を上り始める外国人カップル。
紅葉が色づくなか、およそ240メートルの急な坂道を上っていきます。
5分後、突然立ち止まると、女性のキャリーケースを男性が代わりに持つ場面もありました。
彼氏(オーストラリア人):「坂は問題ないさ、いい運動になったよ」
彼女(タイ人):「いい彼氏です」
一方、ケーブルカーの始発・強羅駅では、たくさんの人がケーブルカーに行列を作っています。
ホームにあふれる人!人!人!
最後尾をたどってみると、列はズラーッと伸び、駅の外へ。そして折れ曲がるように、何列にもなって並んでいます。
駅員:「最後尾こちらです、どうぞこちら」
待ち時間は、なんと最大30分。少しでもいい席に座ろうと、ダッシュする人もいます。
駅員:「まもなく扉を閉めさせていただきます」
行列の中にいた、オーストラリア人観光客は、次のように話します。
オーストラリアから来た観光客:「すごく混んでいますね」
ケーブルカーの中は、すし詰め状態。
オーストラリアから来た観光客:「どこもかしこも混んでるね」
一直線にのぼる線路脇を、彩る紅葉は格別です。
■多すぎ観光客…駐車場には長蛇の車列
そして、ケーブルカーを降りた先にあるのが、箱根ロープウェイ。大涌谷まで、15分間の空中散歩です。
乗客:「景色キレイだね」
紅葉の色づきを眺めながらのぼっていくと、大涌谷上空に差し掛かり、乗客から歓声が上がります。
外国客が指さす先には、富士山が見えます。
乗客:「すごい、素晴らしい」
富士山がキレイに撮れる場所には多くの観光客が集まり、駐車場の表示は「満車」の文字が。そして、駐車場に入る車列がズラーッと奥まで伸びています。
ネパールからの観光客:「ジャケット脱いでもう1枚撮れば、思い出が増えるよね」
思い出を増やすため、全員ジャケットを脱いで、もう一枚!
ディレクター:「あっ、危ない危ない。落ちた。風でね、落ちちゃう」
圧巻の富士山をバックに、思い出の一枚となりました。
大涌谷から30分の空中散歩で見えてきたのは、雄大な芦ノ湖。
シンガポールからの観光客:「今は、とても美しい。とてもよかった」
フランスからの観光客:「すてきでした。でも観光客が多かったわ」
今後もしばらく紅葉の見頃が続く箱根。オーバーツーリズムの影響は、しばらく続きそうです。
■古都の幻想紅葉…外国人も感動
同じ神奈川県内の古都・鎌倉では、駅前のタクシー乗り場に行列ができています。なかには、七五三で着物を着た女の子もいました。
鶴岡八幡宮へ向かう「小町通り」が人でごった返すなか、観光客の一番のお目当ては、紅葉の撮影です。
市内各地で日本の伝統文化と鮮やかに色づいた木々のコラボレーションを楽しむ外国人観光客の姿がありました。
チリから来た観光客:「ちょうど色が変わっている時期だよね。赤と緑の色が混ざり合っているのが素晴らしいよ」
夜になると一転、紅葉がライトアップされ昼間とは全く違った絶景が目の前に。
ライトアップを見に来たカップル:「(ライトアップで)水面に映る紅葉もきれいでした。幻想的ですてきな場所だなと思いました」
一方、長谷寺最寄りの長谷駅。地元の住民も利用する江ノ電も常に混雑状態です。
イギリスから来た観光客:「とても混んでいて、全然動けなかったよ。東京の満員電車よりはマシだったけど、かなり近かったね」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年11月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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