「母親を日本に避難させたい」侵攻開始から5日目“停戦交渉”始まる(2022年2月28日)

「母親を日本に避難させたい」侵攻開始から5日目“停戦交渉”始まる(2022年2月28日)

「母親を日本に避難させたい」侵攻開始から5日目“停戦交渉”始まる(2022年2月28日)

ロシアがウクライナに侵攻を開始して5日目。侵攻開始から2日半経った時点で、ロシア軍は、一方的に併合したクリミア半島の北を占領。さらに、キエフの北側にも迫りました。ただ、その動きは、少し鈍くなっています。1日経っても占領地域に広がりは、ほぼありません。

そんななか、ロシアとウクライナの代表団による協議が、ベラルーシで行われました。
ベラルーシ・マケイ外相:「ゼレンスキー大統領とプーチン大統領の間での合意どおり、皆さま方の安全を保障することが我々の義務。ルカシェンコ大統領は、きょうの交渉ですべての危機的問題の解決策が見いだせることを心から願っている」

ただ、協議を前にプーチン大統領は脅しを突き付けていました。
ロシア・プーチン大統領:「NATO主要国の指導者らは、ロシアに攻撃的な発言をしている。抑止力部隊を特別戦闘準備態勢に移すことを命ずる」

抑止力部隊とは、つまり核を運用する部隊のこと。侵攻直前には、核兵器の搭載が可能なミサイルの発射演習を行っています。
プーチン大統領自ら指揮し、傍らには、結束を誇示するかのようにベラルーシのルカシェンコ大統領の姿がありました。核の脅威をちらつかされたゼレンスキー大統領は、協議を前に、こう求めました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「新たな特別手続きでEUへの即時加盟を要請する。欧州とともにあること、なによりも平等であることを目指す。それが当然であり、できるはず」

両者の主張は隔たりが大きく、この協議で合意に至る可能性は低いとみられています。

ロシアが始めた戦争は、罪なき人々に、とてつもない犠牲を強いています。ウクライナ当局によりますと、子ども14人を含む、民間人352が亡くなっています。

キエフ郊外では、市民が銃を手にしていました。男性の職業は、経済アナリストだそうです。
経済アナリスト:「(Q.オフィス勤めのあなたが街を守る)そうです。2日前までは入隊するつもりもなかった。銃の使い方も知らなかった」

西部リビウの醸造所では、ビールの代わりに火炎瓶を作り始めました。
市民:「彼らがやっていることは戦争ではくテロ。戦争を止めるために必要なものは、戦うことではなく、言葉。しかし、言葉の力で止められなければ、あらゆる手を尽くす」

日本で暮らすカテリーナ・グジーさん(35)は、キエフにいる母親(68)のことが気がかりでなりません。 カテリーナさんが生まれたのは、チェルノブイリ原発に近い小さな町。生後1カ月で原発事故が起きて、一家は、キエフへの避難を余儀なくされました。

キエフの仮設住宅で1人暮らしをしている母親とビデオ通話しました。
カテリーナさんの母親:「みんな地下に逃げ込んで、『爆撃のせいでほこりや砂が落ちてきた』と言っていたけど、私はどこにも逃げない。故郷だからこの家にとどまる。お願いだから戻ってこないで。神様がみんなを守ってくれることを祈るわ」

カテリーナさんが、いま望むことです。
カテリーナさん:「心の中は爆発している、噴火しそうな感じ。みなさんにウクライナのことをいろいろ応援していただき、本当にありがとうございます。それをママに話すと、少しでも元気になって、前向きになったりしている。可能であれば、日本に避難させてあげたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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