「死にたくない・・・」地下で身を潜める子どもの涙 “世界はなぜ静かに見てる・・・”(2022年2月25日)

「死にたくない・・・」地下で身を潜める子どもの涙 “世界はなぜ静かに見てる・・・”(2022年2月25日)

「死にたくない・・・」地下で身を潜める子どもの涙 “世界はなぜ静かに見てる・・・”(2022年2月25日)

 ウクライナ政府は攻撃による死者が子どもも含めて100人以上に上ると発表しました。ロシア軍は攻撃を全土に拡大し、25日にも首都キエフが陥落するという情報も流れています。

 CNN記者:「あそこにいるのはロシアの空挺(くうてい)部隊です。彼らが空港を占拠しています。ここは、ウクライナの首都キエフ中心部から約32キロほどです。ロシア軍が、どれだけウクライナの首都に肉薄しているか初めて明かされます」

 ウクライナの首都キエフ近郊の空港。取材中のCNNの記者が街中での銃撃戦に遭遇しました。画面には一般の人が逃げる様子も映されています。

 突然の全面侵攻から2日目。ロシア軍はウクライナ全土の軍事施設などにミサイル攻撃をするほか、地上でも戦闘が始まっています。

 CNN記者:「内側にいて、内側にいて、ここにいて」

 アメリカ政府によりますと、ロシア軍はキエフまで32キロの所まで迫っているとCNNは報じています。

 ロシア側から見ると・・・。

 CNN記者:「ロシア領土から、ほら今、音が聞こえるでしょう。またたく間に上空に飛んでいきます。ここから複数のロケット砲が発射されているのです」

 一方で、ウクライナでは一般市民にも被害が出ています。

 被害に遭った住民:「これがロシアが言う平和か・・・」

 ウクライナ東部でアパートが攻撃され男の子が死亡するなど、ゼレンスキー大統領は24日夜、137人が死亡したと発表しています。

 こちらの街では被害を受けた建物の消火活動が行われています。

 そして、地下では幼い子を抱いた女性らが身を隠していました。

 キエフなどでは地下鉄の駅構内などが開放され、人々が肩を寄せ合って避難していました。

 キエフ市民:「とても疲れているし不安です。まるで悪い夢を見ているみたいです」「朝からパニック、ヒステリーになりました。何をしたらいいか、どこに行けばいいか全く分かりません」

 隣国のポーランドに避難した人も多くいます。ただ、こちらの男性はウクライナに残した妻と家族のためににウクライナに戻るといいます。

 ウクライナに戻る男性:「父は国を守るためにウクライナに戻ります。全てを守るために」

 圧倒的な戦力の差で侵攻するロシア軍。ブルームバーグはウクライナの首都キエフが数時間以内に陥落する可能性があると西側情報当局の高官が述べたと報じています。ロシアがキエフを掌握すれば、市民に激しい暴力を加える可能性もあると伝えています。そしてプーチン大統領は、こうも話しています。

 ロシア・プーチン大統領:「ロシアはソ連崩壊で多くのものを失ったが、現代のロシアは世界で最も強力な核保有国の一つである。我が国を攻撃すれば、壊滅し、悲惨な結果になることに疑いない」

 これは欧米への警告でしょうか。アメリカのバイデン大統領は厳しく批判しました。

 アメリカ・バイデン大統領:「プーチンは侵略者だ。戦争を選んだ。ロシアは、その責任を負うことになる」

 G7(主要7カ国)各国は緊急の首脳会合を開き、ロシアに対して協調して厳しい経済、金融制裁を加えるとする共同声明を発表しました。

 また、日本の岸田総理大臣も半導体の輸出規制などの追加制裁を発表しました。

 岸田総理大臣:「アメリカ、EU(ヨーロッパ連合)をはじめとする関係国と意思疎通を図り、情報交換を行ったうえで制裁を決定した」

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領はウクライナメディアなどによりますと、国民総動員令に署名。同時に18歳から60歳の男性市民に対してウクライナからの出国を全面的に禁止しました。

 ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「私自身は首都にとどまります。私の家族もウクライナにいます。私たちはウクライナの国民なのです」

 戦禍の激しい場所の人たちは・・・。

 ドネツク州出身の女性:「母親のそばにいたかった」

 24日、デモに参加した女性。砲火が確認されたドネツク州に住む母親と軍事侵攻が始まってから電話がなかなかつながらないといいます。試しに掛けてもらうと、つながりました。

 ドネツク州出身の女性:「元気?」

 母親:「元気って・・・不安でいっぱいよ・・・」

 ドネツク州出身の女性:「国を出ていくの?」

 母親:「占領されて、国を出られる可能性があるなら。ロシアでは暮らしたくないから出国するわ」

 被害が大きいウクライナ第2の都市ハリコフに家族や友達がいるというアンドリーさんは・・・。

 在日ウクライナ人、ナザレンコ・アンドリーさん:「色んな記憶、思い出、友達がいるのに私が生きている限りは二度と自分が歩き慣れた場所に戻れないって考えると、言葉に表せないくらい」

 アンドリーさんの母親:「これは食料品。間に合って買えたものよ。これは衣類。こんな感じで逃げてきました」

 アンドリーさんの両親は・・・。

 アンドリーさんの母親:「どうして世界は強い国が弱い国を理由もなく、攻撃しているのを静かにみているのか。自分自身以外、守ってくれる人はいない」

 首都キエフの状況は厳しいものとなっています。

 マリアさん(32):「うちの近くのアパートに弾丸が命中したと聞いたわ」

 今、キエフで一体、何が起きているのでしょうか。

 ウクライナの首都キエフ。陥落してロシア軍に掌握される可能性があるとの報道も出てきています。

 マリアさん:「キエフ陥落の心構えはしていました」

 現地に住むマリアさん。両親と今もキエフの自宅にいると言います。

 マリアさん:「一晩中キッチンに座っていました。その後、リビングのソファに横になって寝ようとしましたが、目を閉じただけでしたが、すぐにドッドーンって」

 25日朝もキエフで大きな爆発音があったといいます。それでも・・・。

 マリアさん:「すべては思いがけなく起こったことなので、私は悪い方には考えたくないです。今、私はキッチンに座っているだけで、何を変えることもできません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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