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京都・嵐山 紅葉前でも大混雑 “200万円”スマートゴミ箱の効果は 電車は「苦痛」【もっと知りたい!】(2023年9月20日)
番組は、紅葉シーズン前にすでに混み合う京都の嵐山を取材しました。地元は、ゴミ問題や電車の混雑などオーバーツーリズムに頭を抱えています。
■京都・嵐山 紅葉前でも“観光バブル”
赤や黄色に色づいた山々を背景に、風情ある佇まいを見せる渡月橋。鮮やかな緑が映える竹林。京都・嵐山を、この3連休シルバーウィーク中に訪れると、人、人、人。どこもかしこも観光客で埋め尽くされています。
トルコ出身カップル:「初めて京都に来ましたが、本当にすてきなところです」「大好きです、愛しています」
ドイツからの観光客:「とても美しいです。“素晴らしい”」
押し寄せる外国人観光客に、地元商店街は…。
嵐山商店街 石川恵介会長:「観光バブルみたいなことを言ってまして、今は本当にもうかっていますね」「(Q.ウハウハ?)『ウハウ…』ぐらいまではいっています」
秋の紅葉シーズンが1年で最も混みあう嵐山ですが、紅葉を前に早くも「観光バブル」が到来しているのです。その理由は?
石川会長:「円安ですよね。安いということで、ドンと。安いもの(土産物)なら、わしづかみで持ってきますし、値札を見ていないなというお客様もいらっしゃる」
実際、土産物を買い込んだ海外からの観光客はこう話します。
ニュージーランドからの観光客:「日本の価格はとてもいいです。手ごろな価格です」
一方、円安の影響は日本人観光客にも出ていました。
東京からの観光客:「国内(旅行)の方がいいです。(海外は)物価も高いと聞くので」
国内で楽しみたい日本人観光客と、海外からの観光客がダブルで嵐山に押し寄せ、かつてないほどの「観光バブル」が起きているのです。
18日も、着物姿の女性や若者たちの姿がありました。
名古屋から来たカップル:「めちゃくちゃきれいで、涼しい」「食べ歩きしに来ました」
■ルール違反多数 オーバーツーリズムに地元悲鳴
しかし、その裏で深刻な問題が…。
車道にはみ出して歩く子どもを抱いた女性。すぐ脇を車がすり抜けていきます。何度注意しても、法律で禁止されている線路への立ち入りをやめない観光客。
羽目を外して、ルール違反をする人々。
観光客が集まりすぎる“オーバーツーリズム”の問題が、嵐山の至る所で発生し、地元住民は悲鳴を上げています。
嵐山商店街の会長で、竹細工店を経営する石川恵介さん。
石川会長:「商品の並んでる棚の隙間に隠されるんです。隙間にコロッケの包み紙とか、ソフトクリームの包み紙とか。竹のカゴが売り物なんですけど、こういうとこにポンと(捨てられる)」
片手で持てて、食べ歩きできるスイーツなどの店も多い嵐山。しかし、景観を守るためゴミ箱を大量に設置することができず、ゴミがあふれることが深刻な問題になっています。
ゴミ箱近くの店の従業員はこう話します。
みたらし団子店従業員:「1時間ごとに1回くらい(ゴミ回収に)回る」「(Q.そんなに頻繁に回らないと?)(ゴミが)あふれてしまって、いっぱいになるので」
■「200万円」スマートゴミ箱設置も…
そんななか、商店街では先週からスマートゴミ箱を設置しました。
石川会長:「従来は通常のゴミ箱だったのですが“スマートゴミ箱”という5倍から6倍の容量、あふれにくい」
ソーラー発電で作った電気を使い、ゴミを5分の1の大きさに圧縮。ゴミ回収の頻度も5分の1に減らすことができます。
石川会長:「(Q.おいくらですか?)200万円です。以前はここあふれちゃって、夕方にはゴミが散乱している状況だったんですけど、今のところまだあふれていないので、何とか機能してるかなと思って、ホッとしています」
期待される200万円のゴミ箱の効果。しかし、ゴミ箱があふれかえってしまっています。スマートゴミ箱の上に捨て置かれたのは、大量のペットボトルや使用済みのマスク。
容量オーバーになったゴミ箱には、乱雑に紙のゴミがねじ込まれています。
■JR嵯峨野線 あまりの混雑に「ヤバい」
さらに、問題になっているのが、公共交通機関の混雑です。外国人観光客や日本人観光客でごった返しています。
車両から一斉にホームへ降り立つ観光客。JR京都駅と嵯峨嵐山駅を結ぶJR嵯峨野線にも、オーバーツーリズムが直撃していました。出勤時間帯には、車内やホームで身動きがとれない状態になるといいます。
嵐山に住む70代:「4月以降くらいから一気にがっと。苦痛になりつつある」
通勤で利用する50代:「行きも帰りも多いなという感じ。(本数を)もうちょっと増やしても、良いかもしれない」
SNSには、こんな投稿がありました。
SNSの投稿:「嵯峨野線混雑、何とかしてぇ~」
京都に住む鉄道オタクの浅水ゆうきさんは、嵯峨野線のあまりの混雑ぶりに衝撃を受け、解決をのぞむ記事を執筆しSNSに投稿しました。
浅水さん:「昔よりちょっとヤバいことになってきたなと思って。今できることでいったら、通路を広くした電車があったらいいなと思う」
JR西日本も増便して対応していますが、取材した18日も多くの人で混雑していました。
至る所で発生する「オーバーツーリズム」。嵐山にさらに人が集まる紅葉のシーズンは、もうまもなくです。
石川会長:「美しい嵐山を守るために地元は必死で頑張っていますし(観光客には)何とか協力してください。(京都市と)月1回くらい集まって、どうしようという話をしている」
(「グッド!モーニング」2023年9月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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