最凶ヒグマ「OSO18」駆除も…2世出現の可能性 全国でクマ出没多発 農家など被害深刻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月15日)

最凶ヒグマ「OSO18」駆除も…2世出現の可能性 全国でクマ出没多発 農家など被害深刻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月15日)

最凶ヒグマ「OSO18」駆除も…2世出現の可能性 全国でクマ出没多発 農家など被害深刻【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月15日)

 今、全国各地で相次いでクマが目撃され、農家などに深刻な影響が出ています。専門家は、北海道で多くの牛を襲った「OSO18」のようなクマが、また現れる可能性があると指摘しています。

■旅館にクマ侵入…宿泊客とあわや鉢合わせも

 先月20日、栃木県日光市の旅館に設置された防犯カメラの映像です。

 空腹なのか、鼻息が荒く…横に飾ってあった造花をくわえて引っ張り出します。じゅうたんが敷かれた通路を堂々と歩き、げた箱まで物色。我が物顔で椅子に座り、くつろぐような様子も捉えられていました。

 クマは玄関脇にある出窓の網戸を破って、建物内に侵入したといいます。

 竜頭の滝リバーサイド渓 大橋駿輝さん:「網戸が破られていたりだとか、花が倒されていたりとかしてたので。『あれ、おかしいな』って感じて、防犯カメラを確認したらクマが映っていた」

 映像には、こんな瞬間も捉えられていました。奥から出てきた宿泊客とあわや鉢合わせ…という場面でした。

 大橋さん:「鉢合わせしていたら、お客さん襲われていたかもしれないですね。相当危なかったんじゃないかなって思いましたね。人間はそんなに危害を加えないんだなっていうのを、覚えちゃったクマなんじゃないかなとは思いますね」

■ブドウ畑も被害「日々100房ぐらい減っている」

 長野県のブドウ畑では白昼堂々、畑に姿を見せた1頭のクマ。

 まるで“品定め”をするかのようにブドウを見上げ、1房もぎ取ると、一心不乱に食べ始めました。

 クマが食べていたのは、1房2000円前後する高級ブドウ「ナガノパープル」です。

 連日、100房単位でクマに食べられ、およそ3割のブドウが被害に遭いました。

 北村智洋さん:「先週、今週とかも日々100房ぐらいずつは、どんどん畑から減っている状況。数百万円ぐらいは、ざっと考えても、食べられちゃって。もうこっちに来ないでほしい」

■市街地で目撃 川で水浴びするクマ

 一方、山形県では市街地近くの掘立川に姿を現した1頭のクマ。堤防を下って川に向かうと、水浴びをし始めます。

 その後、クマは林の中へ去っていったとみられています。

■「シカかと思ったら天ん」住宅庭先に50kgクマ

 山梨県では、いけすの中に入り、魚を追い掛けまわすクマ。ヤマメの養殖場に現れたのは、体重100キロ以上のツキノワグマです。

 天子養殖場 青山和男さん:「まさかクマが映っているとは思わないから、びっくりというか怖いというか」

 1週間後には、魚につられてやってきた鳥を襲う、別のクマの姿も映っていました。

 この養殖場では、クマの出没が1カ月で3回確認され、採卵用の魚200匹ほどが食べられる被害に遭ったといいます。

 他の場所でも…。山梨県の富士河口湖町で撮影された映像には、懸命にもがき、罠から抜け出そうとするクマの様子が捉えられていました。

 目撃した人:「夜中の11時すぎに外でガサガサ音がして、シカかなと思ったんですけど。でも、音の雰囲気があまりにも大きかったので。外を見てみたら、クマがいるのを発見して」

 その後、木にぶらさがったクマに猟友会のメンバーが近づき…。

 撮影者:「やだ、怖い怖い怖い怖い」

 麻酔が命中し、クマを捕獲しました。

 体長1メートル25センチ、体重およそ50キロほどの雌グマで、捕獲されたのは観光客が多く訪れる河口湖からわずか500メートルほどの場所でした。

 このクマはその後、山に返されました。

■60頭以上の牛を襲った 巨大ヒグマ「OSO18」 

 クマの目撃が相次ぐ北海道。中でも神出鬼没で酪農家たちを悩ませていた一頭の巨大ヒグマがいました。その名は「OSO18」です。

 2019年から4年間にわたって、北海道の標茶町と厚岸町を中心に60頭以上の牛を襲い続けていました。

 佐藤牧場 佐藤守さん:「令和元年(2019年)に2頭。令和3年(2021年)に2頭。2回にわけてOSO18に襲われています。(1頭)100万円以上に売れましたし、ちょっとショックでしたよね」

 高野牧場 高野政広さん:「我が家も、3頭ぐらいやられたんですけど。高い時は(1頭)100万円ぐらいしてた。共済金が20万ぐらいかな、それくらいしか出ないので、その分は赤字」

■OSO18駆除も…“2世”出現の可能性?

 被害発生からおよそ4年。7月末に釧路町でハンターが1頭のヒグマを駆除。DNA鑑定をしたところ、OSO18であることが判明しました。

 佐藤さん:「ほっとしています」

 高野さん:「あとは、OSO18みたいなクマが出てこなければいいかな」

 その後、駆除されたOSO18は料理の材料となり、飲食店で振る舞われました。

 料理人:「そんないっぱい食べられるもんじゃないからね~」

 客:「シカとは、また違う感じだね。おいしい!歯ごたえ最高」「もっとバリバリッて硬いのかと思ったけど、クジラに似た感じ」

 これで一安心かと思われましたが、専門家は、新たな危険性があると警鐘を鳴らしています。

 酪農学園大学 佐藤喜和教授:「6歳、7歳くらいから、子どもを残す力があると思います。ですから、OSO18の遺伝子を受け継いだ個体というのが、自然界にまだいるというふうに考えてもいい」

 専門家は、「OSO18」2世が出現する可能性を指摘しました。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2023年9月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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