「休むとヤバくない?」愛知県で平日でも学校休める“ラーケーション”始まる(2023年9月4日)

「休むとヤバくない?」愛知県で平日でも学校休める“ラーケーション”始まる(2023年9月4日)

「休むとヤバくない?」愛知県で平日でも学校休める“ラーケーション”始まる(2023年9月4日)

愛知県では、保護者の休みに合わせて平日でも学校を休める制度“ラーケーション”が、今月、始まりました。

南知多町・日間賀島。知多半島から2キロ、高速船で10分あまり先の小さな島です。島の名産は、季節を問わず獲れるタコ。タコ飯をはじめ、活きのいい海の幸を求めて、日々、観光客が訪れます。

島の産業の36%を占める水産業。鈴木勝司さん(48)は、漁師のかたわら、釣り客を乗せて、海へ出る仕事もしています。
鈴木勝司さん:「(Q.釣り船の客はどこから)名古屋とか愛知県内、岐阜、三重県の人も結構。(Q.会社員がなど多いか)そういう人が多いかな。やっぱり土日休みの人が」

5人家族の鈴木さん一家。休日を合わせるのが難しく、家族の思い出づくりのために、わざわざ学校を休ませたこともありました。
鈴木勝司さん:「頑張れば何とか休めるときはあるけど、しょっちゅう休めるわけではないので」

妻の由美さん(46)も、民宿と、土産物店の仕事を掛け持ちして、家計を支えています。
由美さん:「下の子は、まだ小学4年生なんですけど『ママきょうお仕事?』『きょう遊べないの?』とか。我慢させているところはあるので、かわいそうかなと」

そんな鈴木さん夫妻。新たな制度に期待します。
由美さん:「ラーケーション、平日に出かけられるのが、愛知県にあるというプリント見たときにすごくいいなと」

愛知県が導入した“ラーケーション”。語源は『ラーニング』と『バケーション』からきています。公立の小・中学校や、高校などでスタートしたこの取り組みでは、子どもたちが、保護者の休みに合わせて、学校を休むことができます。校外学習などを保護者と行う“ラーケーションの日”として届け出ることで、年間最大3日まで取得でき、“学び”があれば、旅行に行っても、欠席にはなりません。

総務省の統計によりますと、土曜に働いている人は、全国で約43%、日曜も3人に1人が働いているという結果が出ています。
愛知県・大村秀章知事:「家族そろっての校外学習というのは、大変、意義のあることだと思いますよ。少しずつ広がっていけばと思います」

愛知県が始めたこの制度を、鈴木さん一家は、どう使うのでしょうか。家族会議が始まりました。
由美さん:「レゴランドに行きたいの」
次男・聖渚さん(小4):「うん」
由美さん:「梨煌くんが休みを使って一番行きたいところはどこですか」
長男・梨煌さん(中1):「水族館」
由美さん:「なんで水族館行きたいの」
長男・梨煌さん(中1):「魚が好きだから」「パパが漁師だから」

どうやら、校外学習に見合ったところを選んでくれそうです。でも、不安もちょっとだけあります。
長男・梨煌くん(中1):「休むと成績ヤバいんでしょ」
由美さん:「ヤバくはないけど、ノートだけじゃわからないところあるんじゃん。自分で頑張って克服するなら、休んでもいいですよって感じだから」

こうした懸念は教育現場にもあるようで、愛知県内でも、名古屋市だけは、今回、制度の導入を見送っています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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