「“5人衆”に決定打なく」足並み乱れも…自民最大派閥“安倍派”集団指導体制へ(2023年8月21日)
安倍元総理が殺害されてから1年あまり。自民党・最大派閥『安倍派』では“会長不在”の状態が続いてきましたが、閣僚経験者ら10人程度による常任幹事会が意思決定を行う『集団指導体制』になることが決まりました。
自民党“安倍派”塩谷会長代理:「常任幹事会を設置して、私がそのトップに立つことを承認いただきました」
自民党“安倍派”高木国対委員長:「あの偉大な安倍会長の後、しかも100人と大所帯でもございますので、もう少しじっくりと時間をかけて、会長を決めるべきではないかと」
トップを失った最大派閥。官邸の政策に“モノ言う”場面もありましたが、存在感の低下は避けられません。というのも、今、岸田総理が頼っているのが、第2派閥のトップ・麻生副総裁と、第3派閥のトップ・茂木幹事長だからです。
来月にも行われるという内閣改造と党人事。安倍派としてもポストを獲得するため、新体制の構築を急いできました。今後、実権を握るとされているのが、萩生田自民・政調会長、松野官房長官、西村経産大臣、世耕自民・参院幹事長・高木自民・国対委員長の、いわゆる“5人衆”です。常任幹事会の核となっていくとみられています。
自民党“安倍派”萩生田政調会長:「集団指導的な体制をしっかり取り、皆で知恵と力を合わせて方向性を決めていくことになる。この新体制のもとで、私自身も含め、しっかり発信をしていきたい」
しかし、新体制に異を唱えた人もいます。派閥の会長代理を務める下村元文科大臣は、自らがトップに立つことも視野に「すぐに会長を決めるべき」と主張し、意見交換を重ねてきましたが、折り合わず。常任幹事会のメンバーになるかは、不透明な状況です。
自民党“安倍派”下村会長代理:「(Q.常任幹事会で今の幹部が総入れ替えの可能性も)それは塩谷座長一任ということですから、そういうことだと思います」
今も派内に絶大な影響力を残す、森元総理は…。
森元総理(北國新聞8月7日朝刊):「いつかは5人衆の誰かが会長にならなければいけない。皆やりたい気持ちはある。でも今すぐやりたくない。安倍さんが突然いなくなって、まだ覚悟ができていないんです」
政治部“安倍派”担当・小池直子記者:「“5人衆”には決定打がないことから、今回1人に決めきれなかった。しかし『いずれは1人に決めなければ』というのは共通認識。今後“5人衆”のなかで権力闘争が始まるとの見方が派内でも広がっている」
岸田政権に与える影響はあるのでしょうか。
小池直子記者:「総理としては、強いリーダーがいない安倍派の方が、極端に気を遣うこともなく、短期的には、総理が進めたい政策に取り組みやすい。しかし中長期的には、安倍派が獲得してきた保守層離れにつながり、自民党政権としての地盤沈下につながる可能性がある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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