【報ステ解説】異例の夜通し運転も…なぜ新幹線また混乱?JR東海と専門家に聞く(2023年8月17日)
東海道・山陽新幹線は16日の大雨の影響が17日も続き、一時、一部の区間で運転を見合わせました。17日まで混乱が長引いたのは、なぜなのでしょうか。
17日の始発から遅れや運休が発生した要因は、さかのぼれば、そもそも15日、東海道と山陽新幹線が、台風の影響で計画運休したこと。17日も影響が出ている東海道新幹線ですが、16日は通常運転を予定していたが、上下線とも最大5時間半の運転見合わせ、30万人以上に影響が出ました。午後には運転再開しましたが、ダイヤの大幅な乱れから、一部区間では、新幹線が“夜通し”で運行。それにもかかわらず、17日も始発から遅れや運休が発生しました。
17日まで、ずれ込んだ原因はどこにあるのでしょうか。
JR東海に確認したところ、大きな理由として、東海道・山陽新幹線間の直通運転をできなかったこと。そして、最終便の到着が朝までずれ込み、17日の始発の準備が間に合わなかったことだといいます。
静岡・三島市間で運転を見合わせていました。それによって、直通運転が行われなかったため、東海道、山陽新幹線ともに折り返し運転となり、新大阪駅を軸に上り・下りの列車が多くなってしまった。
今回、直通運転をしなかった結果、上り・下りの列車が多くなり、新しく列車が入ってこれないほどホームも、列車が方向転換や入れ替えをするための引き上げ線もいっぱいになって、詰まってしまったといいます。
どの列車から出発させるか判断が困難になるほど混乱した状況となってしまいました。
JR東海によりますと、お盆のシーズンということもあり、通常よりも列車の本数が多く、さばききるのが難しかった。この詰まりを解消するため、16日午後7時半、東京駅発の列車で区切りをつける判断をしたといいます。
JR東海は、「16日の時点でホームに残る乗客をできるだけ多く運ぶことを優先し、午後7時半発の列車を最終とする判断になった。東京駅を未明に出発としても、新大阪始発までには到着できると考えての判断だった」といいます。しかし、新大阪の詰まりが想定を超えていたため、到着が始発時刻に間に合わなかったということです。
鉄道のシステムに詳しい工学院大学の高木亮教授は、「お盆で多くの人を運ぼうとしたのはやむを得ない。ただ、天気予報で局地的な雨の予報は出ていたので、長時間の運転見合わせの可能性を想定し、対応策を考えておくのが望ましかった。区間運転でもやれるならやった方が良かったと思うが、現場がどうだったのか詳しい検証をしたほうが良い」と指摘します。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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