【中国の気球撃墜】ルート上に“米軍事基地”の分析も(2023年2月5日)
アメリカ本土上空を通過していた中国の気球を巡るニュースです。偵察用の気球だとして警戒を強めていたアメリカはこの気球を撃墜しました。これに対し、中国が「強烈な不満と抗議」を発表し、反発を強めています。
撃墜の瞬間とされる映像。アメリカ本土を横断した中国の気球が、細かな破片をまき散らしながらゆっくり、ひらひらと落ちていきます。
アメリカ軍の発表によると4日午後2時39分、高度およそ2万メートルを飛行していた気球に向け、F22戦闘機がミサイルを発射。一発で気球を撃ち落としたということです。
アメリカにとっては“予定通り”の撃墜でした。
バイデン大統領:「1日に説明を受け、速やかに撃墜するよう国防総省に指示した。そして、誰一人傷付けることなく実行するには領空内の海上に出た時だという判断のもと、見事にやり遂げた」
現地メディアが気象条件などから、気球のルートを分析したものです。行く先々に軍事基地があるのは偶然でしょうか。
“気象観測用の気球”と主張してきた中国は。
中国外務省の声明(5日):「当該の気球は民間のもので、不可抗力でアメリカに入ったと何度も説明してきた。武力行使にこだわるのは明らかに過剰反応で国際慣行に違反する」
「強烈な不満と抗議」をあらわにし、何らかの対抗措置を取る可能性を示唆しています。5日午後、中国国防省の報道官も談話を発表しました。
中国国防省の談話「我々はアメリカの今回のやり方に厳正に抗議し、同様のケースで必要な手段を使って処置する権利を排除しない」
“気球問題”は新たなフェーズへと入りました。
バイデン大統領:「(Q.撃墜は何を意味する。中国との関係は)…」
アメリカの強い意思を示した今回の“騒動”。
気球は海岸からおよそ10キロ、水深は14メートルほどの地点に沈んだとみられます。回収作業は順調に進む見通しで、今後、気球の装備など中国の機器についても調査が進められる予定です。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
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