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「猟に出られない」氷に“異変” 北極で何が?温帯生息の貝も増加(2023年8月3日)
世界で最も気温上昇が早いとされる北極で今、何が起きているのか。テレビ朝日の取材班は最北の村で50年以上暮らす日本人の猟師を取材。「夏の異変」が見えてきました。
■日本人猟師が見た「夏の異変」
北極圏にある世界最大の島「グリーンランド」。「地球最北の村」と呼ばれるシオラパルク。人口40ほどの小さな村です。そこで暮らす日本人の大島育雄さん(76)。移住して51年。「地球沸騰化」と警鐘が鳴らされる今、“夏の異変”を口にします。
北極移住51年 大島育雄さん:「夏はやっぱり変わっている。水温が上がっているのが一番もろに感じる」
大島さんは1972年、25歳の時にグリーンランドに移住。日本人で初めて北極点に犬ぞりで到達した1人です。冬はマイナス40℃以下にもなる極寒の地のグリーンランド。大島さんは1000年余り続く「犬ぞり猟」を受け継ぐ数少ない猟師です。
500メートル先のシロクマを1発で仕留める腕前。ところが今は温暖化の影響で生活に大きな変化が…。
■「猟に出られない」氷に“異変”
北極移住51年 大島育雄さん:「動物の移動が変わっちゃっている。氷の張る時期がずれている。セイウチ、一番もろに影響がある。犬の餌(えさ)であり人間の食料であり、主にセイウチの肉で生活していた」
以前はセイウチ猟の際、氷の張り方が安定していて海氷の上にテントを張り、寝泊りできたといいます。ところが、今は…。
北極移住51年 大島育雄さん:「氷が安定しなくなってセイウチ狩りに冬に出るのはめったにない。(昔は氷が)9月には近くまで来ていたが、今は11月にならないと近くに来ない」
今や海が凍るのが2カ月遅くなり、セイウチ猟ができる期間が短くなっています。異変は他にも…。
北極移住51年 大島育雄さん:「ムール貝。昔はめったにいなかった」
潮が引いた海岸に行ってみると…。
温帯の海水域に生息するとされるムール貝が北極で増えているといいます。
北極移住51年 大島育雄さん:「2000年に入ったあたりから急にたくさん増え出した」
大島さんは「移住した半世紀前は海に入れなかったが、現在は入れるほどにまで海水温が上がっている」と、温暖化を実感しているということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>



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