資金不足で…やむなく“中止”も 有料か無料か 岐路に立つ花火大会(2023年8月2日)
日本三大花火大会の一つ、『長岡まつり大花火大会』が行われ、大勢の観客でにぎわいました。飲食制限なしでの開催は4年ぶりです。
『長岡まつり大花火大会』は、旅行サイトの調査で、隅田川の花火を抑えて国内で一番見に行きたい花火大会に選ばれました。
花火に込められているのは、慰霊のメッセージです。太平洋戦争中の長岡空襲で亡くなった人を追悼し、平和を祈願します。
長岡市民(69):「(長岡空襲で)亡くなった方々の慰霊の花火だと長岡市民は思っている。『あーキレイ』だけではなく、魂の救いみたいなものを願って見るから、来られた人って泣かれますよね」
華やかな花火の一方で、このような声があります。
長岡花火財団常務理事・渡邉一浩さん:「市民や企業の皆さま、大勢の方の協力がないと、なかなか花火大会を伝え続けていけませんので」
全国各地の花火大会は、費用という課題に直面しています。中止を選択したところもあります。
千葉県御宿町の花火大会は中止となりました。これまで開催を支えてくれていた地元企業などからの協賛金400万円が得られなくなったためです。
御宿町観光協会代表理事・吉清文夫さん:「インバウンドも含め、(観光客が)戻ってきてるとも聞くけれども、ここはまだまだ“戻り”が、実感としてない。御宿の花火大会は8割、協賛金でまかなっている。宿泊業から『協賛金が無理だ』と」
花火の材料費などが高騰するなか、どうすれば開催できるのか、各地で試行錯誤されています。
千葉県の『手賀沼花火大会』は、クラウドファンディングで実施のめどがつきました。一方、『かつうら若潮花火』は、約1500発から300発に減らし、規模を縮小しての開催です。
そんななか去年から全席有料に踏み切った『長岡まつり大花火大会』。もともとはコロナ対策として、見物客の連絡先を把握するために行ったものでした。再び無料に戻すこともできましたが、2年続けて有料を選択しました。そのメリットとは、観客が並ぶ必要がほとんどなくなったことです。
熱中症のリスクが減り、雑踏事故を防ぐこともできます。
県内からの人:「最初は抵抗ありましたけど、しょうがないですね。お金がなくて中止になっている花火大会もあるので、それが使われているなら是です」
東京からの人:「誘導とか警備の方がいることもあって、選びやすい。有料の方が、安心して来られるので、いいですよね」
長岡花火財団常務理事・渡邉一浩さん:「大勢の方の協力がないと、花火大会を伝え続けていけませんので、皆さんと一緒に、この伝統、長岡の花火を守っていきたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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