マイナス面はほとんどない生徒にも教員にもメリット学校からプールが消えるNスタ解説TBSNEWSDIG

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「マイナス面はほとんどない」生徒にも教員にもメリット 学校からプールが消える【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

学校のプールに異変が起きています。

今の時期行われる水泳の授業で、校内のプールを使わない学校が増えています。

プールを巡る環境の変化には、納得のワケがありました。

■学校からプール消える水泳の授業をスポーツジムで

小笠原亘キャスター:
学校のプールに異変が起きています。夏の時期に行われる水泳の授業で、校内のプールを使わない学校が増えてきているということです。一体何が起きているのでしょうか?

名古屋市にあるスポーツジムのプールで指導を受けているのは、近くの小学校に通う児童たちです。実は各学年の時間割に組み込まれている水泳の授業です。名古屋市にある正木小学校では、毎週金曜日に児童全員が、ジムに来てインストラクターに泳ぎ方などの指導を受けています。

小学6年生(男児)「めちゃくちゃ冷たいし、シャワーが。6月下旬だったら地獄でした」
小学6年生(女児)「雨でも出来るし、外のプールだと寒いときもあるけど、中は温かいから」

小笠原キャスター:
名古屋市だけでなく、プール授業を民間に委託する動きが、かなり加速しているということです。名古屋市では6つの小学校で実施。長崎市は25の小学校、8つの中学校でも委託をしています。山梨県では、富士吉田市など9つの自治体で実施をしているということです。他にも実施・検討している全国の自治体が続々と手を挙げている状況です。
名古屋市立正木小学校の加賀幸一校長は「マイナス面はほとんどない。ほかの校長も『うちもやってほしい』と願っている。条件さえ整えば、(他校も)進めていくべき」と話しています。
なぜ、プールを巡る環境が変わってきたのでしょうか。

■教員の働き方改革

先生の働き方改革です。

名古屋市の正木小学校体育主任上田真大先生は「学校のプールだと、朝早く来てチェックをしたり大変でした」と話しています。我々の知らないところで先生たちは、いろんなことしています。
朝の始業前に、水温・気温・プールの水の塩素濃度などのチェックも行っているそうです。授業中は、大体先生1人ですが、子供たちを安全管理で、目を光らせていなければいけない負担もあります。

ホラン千秋キャスター:
プールを借りるということですが、指導は学校の先生ですか。それともジムの講師の方ですか

小笠原キャスター:
スイミングスクールは、屋内にあるということで、雨だったり、日差しが強すぎるという面での心配がない。設備は、更衣室がしっかりと完備されています。水温が温水だったり、空調が完備されています。インストラクターが指導します。その道のプロなので、どんどんどんどん上手くなっていく。さらに何人かインストラクターがいるので、監視や安全対策も向上ということです。子供たちはうまくなるし、安全だし、屋内だし、更衣室もちゃんとあるということで、メリットしかないと思います。

田中ウルヴェ京スポーツ心理学者(博士):
学校と民間をどのように有効活用できるかという事例の一つですよね。人材と施設をどのように使っていくか。プロに学ぶと何がいいか。うまくなることも大事ですが、一番大事な学校の水泳授業は、なぜ必修講義なのかというと、「溺れない」ためです。どうやって浮くかとか、着衣の水泳なども指導する場所もありますが、有効にできるだけ短い間の時間で、泳げるようになることが一番大事ですから、その意味ではプロがやれることはいいことですよね。

井上貴博キャスター:
維持費が莫大にかかる中で、年間でちょっとですよね。夏のシーズンしか使わないですよね。ちょっと寂しい気がしますが。

■老朽化プールに予算の壁

小笠原キャスター:
長崎市の小中学校の約7割が、プールを建て替えなければいけないとか、大規模なプールの改修が必要という状況になっています。長崎市教育委員会によると、改修・建て替え+年間の維持管理費用が1校当たり約420万円。では、民間のスイミングクラブを活用すると1校あたり約180万円。新たな保護者負担がないということで、施設利用料を子供たちに持たせるということは一切ないということです。

水泳授業の変化には、こんな影響もあるということです。学校のプールの累計出荷数は6500基ヤマハでは、ひらかたパーク「ザ・ブーン」とか、沖縄読谷村の「グランディスタイル沖縄読谷ホテル&リゾート」とか、「国立スポーツ科学センター(JISS)」など夏イベントの特設プールなども数多く設置しています。

7月3日に事業の成長性が見込めずプール事業を撤退することをヤマハ発動機は発表しています。広報は「少子化などで、ここ10年低迷して2022年は赤字になってます」と話していますが、アフターサービスは続けていくそうです。

井上キャスター:
少子化・教員も少ない・働き方改革が必要。部活動自体が学校ではなく、地域に移行というふうになってますからね。

田中ウルヴェ京さん:
有効活用する中で、今ある学校のプールをどのように使うかということも考えられたらいいですね。

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