プリゴジン反乱で包囲網資産調査で不正追及政権威信に暗影は日曜スクープ(2023年7月2日)

プリゴジン反乱で包囲網資産調査で不正追及政権威信に暗影は日曜スクープ(2023年7月2日)

【プリゴジン反乱で包囲網】資産調査で“不正追及”政権威信に暗影は◆日曜スクープ◆(2023年7月2日)

■プリゴジン氏“ロシアに帰国か”地元メディアが目撃写真

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者プリゴジン氏とみられる人物が6月29日、サンクトペテルブルクのヘリポートで目撃されたことを、地元メディアが写真付きで報じた。プリゴジン氏は、ロシアで反乱を企てた後、ベラルーシに向かったとみられていた。ベラルーシのルカシェンコ大統領が27日、プリゴジン氏が同国にいると認めていた。記事には、サンクトペテルブルクで、プリゴジンらしき男性を乗せたヘリコプターを撮影した。マスク姿のため100%の確証はないが、ヘリコプターは関連会社の所有であると判明した」と伝えている。

■プリゴジン氏の経営企業に“不正調査”プーチン大統領の意図

プーチン大統領は6月27日、昨年5月からの1年間だけで、ロシア政府が、ワグネルの戦闘員の給与や報奨金などに860億ルーブル(約1400億円)の国費を支払っていたと説明した。ワグネルが負担すべきだった戦闘員への保険金支払いの1100億ルーブル(約1800億円)も肩代わりしたとされている。また、プリゴジン氏所有の企業グループ「コンコルド」の食料提供ビジネスに、国家予算から800億ルーブル(約1350億円)を支払っていたことも明らかにした。プーチン大統領は、資金使途を調査の上、不正があれば徹底的に調査を行うと強調した。

■プリゴジン氏の“資産剥奪か”米戦争研究所が分析

プーチン大統領は、今回の反乱に対するプリゴジン氏に対する捜査は終了したと発表した。しかし、敢えて、プリゴジン氏への資金の流れを明らかにした。米戦争研究所は6月27日、「プーチン大統領は、プリゴジン氏の評判を失墜させ、武力反乱とは無関係な罪で彼の資産を剥奪する可能性があり、一方で、反乱に対するプリゴジン氏への直接的な処罰は控えることにした」と分析した。

■プリゴジン氏保有の企業“解散”プーチン政権が圧力か

ロシアの国営メディアは、プリゴジン氏が保有するメディア・グループ「パトリオット」の解散を発表したと報じた。プーチン政権の圧力を受けた動きとみられ、プリゴシン氏自らが解散させたと見られている。また、米紙ワシントンポストは、サンクトペテルブルクにあるワグネル本部の近くで、車に詰め込まれた数十億ルーブルが、押収されたと報じた。

■反乱後も29%が“プリゴジン氏支持”ロシア世論調査

ロシアの独立系世論調査機関「レバダセンター」は、プリゴジン氏について、反乱後も29%が支持すると回答したとの世論調査結果を発表した。反乱前(22~23日)の58%から低下したものの、反乱後も29%が支持を続けている。反乱の鎮圧後も、国民の約3割が、プリゴジン氏を支持していることがわかった。

■ロシア軍副司令官の“逮捕情報”米紙が報道

米ブルームバーグは、ロシア軍のスロビキン副司令官がワグネルによる反乱に関与した疑いで身柄拘束され、聴取を受けていることを伝えた。米CNNは29日、スロビキン氏が、ワグネルの秘密のVIPメンバーであることが明らかになったと報じた。英調査機関「ドシエセンター」が入手した文書で、スロビキン氏がワグネルの個人登録番号を持っていたことが示されていた。ワグネルのメンバーリストには、他にも軍の高官ら30人の名前が確認されている。

★ゲスト:高橋杉雄(防衛省防衛研究所)、廣瀬陽子(慶應義塾大学教授)
★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/東海大学教授)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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