奄美地方に2日連続「線状降水帯」 土砂崩れ多発 集落孤立も…断水で陸自が給水支援【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年6月22日)
19日、20日と2日連続で「線状降水帯」が発生した鹿児島県の奄美地方ですが、21日も大雨が降り、町に濁流が押し寄せています。断水している世帯もあるということで、陸上自衛隊が部隊を派遣しています。
■300人超の住民が“孤立状態”…各地で土砂崩れ
2日続けて線状降水帯が発生した奄美地方で、21日も強い雨が降り、時折、雷が鳴り響いています。
土砂崩れ連日の大雨で、各地で土砂崩れが発生し、300人を超える住民が孤立状態となっています。
■雨多い奄美地方の住民でも…“怖さ”感じる雨
住宅地が濁流に飲まれています。21日、午前9時ごろ、奄美大島西部の宇検村で撮影された映像です。
撮影した消防団員:「上流から来た川(の水)があふれて、名柄集落内に押し寄せている感じ」
中央にガードレールが見えます。右側は普段、生活道路となっており、左側は名柄川という小さな川です。
同じ位置から撮影された5時間後の映像です。川の流れは速いものの、水はだいぶ引き、水没していた生活道路が確認できます。
画面を見比べると、1メートル以上水位が上がっていたことが分かります。
撮影した消防団員:「ここまでのは見たことなくて。さすがに怖いですよね」
雨が多い奄美地方の住民でも、怖さを感じるほどの雨。奄美地方は19日、20日と2日続けて線状降水帯が発生し、24時間雨量は、405ミリ以上に達しました。
梅雨時期にあたり1年で最も雨が多い平年6月の1カ月分にあたる量が、一日で降ったことになります。
■複数の道路寸断…6集落 228世帯365人“孤立”
作業員:「きょうの朝までは、崩れていなかったんですよ。(作業は)まだ残っているんですけど、暗くなると僕たちも危なくなるので…」
再び土砂崩れが起きる可能性もあるため、復旧作業は土のうを積むなどの応急処置にとどまりました。
奄美地方では、各地で土砂崩れが発生しています。
近隣住民:「こんな崩れそうにない所が(崩れて)、だいぶ雨が多かったもんですからね」
現場作業員:「これからあと50メートルくらい、同じような崩れている状況」
広範囲にわたって土砂が崩れ、倒れた木が電線に掛かってしまっています。
奄美大島西部の宇検村では、複数の道路が寸断され、6つの集落、228世帯365人が孤立状態となっています。
■突如「線状降水帯」…避難できない住民も多数
孤立している阿室小中学校 山内啓二教頭:「学校は自宅待機で臨時休校という形で。学校がある所から村の中心部に向かう道も、2カ所ほど崖崩れで、今そこが通行できない状況なので。本校も孤立状態ではあります」
中には、道路が激しく陥没している場所もあります。
孤立している集落では、地元の消防団が膝まで水につかりながら、避難を呼び掛けていました。
大雨の影響で、停電している地域もあります。
山内教頭:「室内です。停電のため、真っ暗です。電気ついておりません。孤立状態になりますので、非常に不安な夜です。ちょっと蒸し暑いです」
宇検村役場 防災担当 俊岡秀人主査:「何て言いますか、台風と違い、いきなりですよね。台風はだんだん大きくなってきて、奄美大島に来るのが分かるんですけど」
事前に接近のタイミングなどが分かる台風とは違い、突如「線状降水帯」が発生したため、避難できなかった住民が多かったといいます。
村役場の職員は、夜通し対応に追われていました。
■陸上自衛隊 部隊を派遣「給水支援」
奄美大島で被害が出たのは、宇検村だけではありません。奄美大島南部の瀬戸内町にある宿泊施設です。
床上浸水し、一面、水浸しとなっています。外のバーベキューなどをするスペースも、水で覆われています。
瀬戸内町では大雨の影響で、配水管に土砂が流入し、およそ4000世帯が断水しました。
断水被害に遭った人:「蛇口を全開にしても、ちょろちょろというか、あきらかに(量が)少ない。水が上がってこなくて、完全にストップしてるっていう人も近所にいる」
陸上自衛隊が部隊を派遣し、瀬戸内町では給水支援が行なわれました。
夜になっても、断続的に降り続いた強い雨。奄美地方では、22日も断続的に雨が降ると予想され、引き続き土砂災害への警戒が必要です。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2023年6月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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