「いじめ」認知件数が小中学校で“過去最多”に 静岡の公立学校で 教育現場では“個人を尊重する”学びを|TBS NEWS DIG
シリーズ「現場から、」です。静岡県では2021年度、いじめの件数が小学校・中学校ともに過去最多となり、不登校の子どもの数も9年連続で過去最多を更新しました。教育現場では学校という集団的な学び方から、個人を尊重する学び方へ変わりつつあります。
記者
「静岡市葵区の城内中学校です。現在1年生5クラスが、一斉に道徳の授業に取り組んでいます。そのテーマはいじめです」
静岡市の中学校で行われた道徳の授業。いじめている側と、それを受け入れている周りの責任が問われました。
「いじめっ子側から見ると、見ている周りのみんなが心の支えになっちゃってると思う」
教諭
「いじめている人が、いじめていいんだなと思っちゃうという心の支えってこと?」
静岡県内の公立学校で認知したいじめの件数は、小学校で1万5018件、中学校で4899件といずれも過去最多に。不登校の数も9年連続で過去最多を更新しました。
学校は未然防止に全力を挙げますが、いじめや不登校をゼロにすることは難しいのが現状です。
訪問教育相談員を務める吉澤正展さんは不登校の児童・生徒の家庭を訪れ、その様子を学校に伝えています。
訪問教育相談員 吉澤正展さん
「何年か前は無理にでも(学校に)来させる、家庭訪問をして無理にでも連れてくるような指導をしてきましたが、今はそんなことはせずに気持ちを大事にしている」
不登校の児童・生徒の居場所の一つ、フリースクールです。
「べんがく…これじゃないかな」
「『学』はあってる!『べん』は惜しい。勉強の『勉』だ」
このフリースクールでは指導員1人に対し、子どもは5人程度の少人数教育を行っています。
フリースクールに通う中学3年生
「めっちゃ仲良いです(Q.学校とどっちが楽しい?)こっちです」
TOMARIGI 安池豊代表
「みんなと同じように学校に通えなくてもオッケーというか。自分の生きたい人生だったりとか、生活を送れたらいいんじゃないのかなと思う」
不登校の子どもたちを個人で支援している人も…
静岡市でバリスタとして働く山本紘彰さんは、不登校の子どもや保護者の悩みを聞く支援活動をしています。きっかけは、自身の中学校時代の経験です。
山本紘彰さん
「僕の友達とかも殺人予告的な感じのことを結構されて、『君が学校に来るんだったら、そういうのを続ける』みたいなことがあったんですよね」
同級生からの暴言や暴力を受け、不登校になったという山本さん。不登校後、初めて外出した際に飲んだコーヒーに感銘を受け、人生が変わりました。
いじめ・不登校を経験 山本紘彰さん
「精神的におかしくなっちゃってるところまでいって学校に行くよりも、きっちり戦略的な撤退ができる。自分がやりたいなと思えることとちゃんと向き合って、幸せになったもん勝ちだと思うので」
今、教育現場は学校という集団的な学び方から、個人を尊重する学び方へ変わりつつあります。
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