【報ステ】現場ビルに“見かけない人物”死因は窒息死…熊本・布が巻かれた女性遺体(2023年5月31日)

【報ステ】現場ビルに“見かけない人物”死因は窒息死…熊本・布が巻かれた女性遺体(2023年5月31日)

【報ステ】現場ビルに“見かけない人物”死因は窒息死…熊本・布が巻かれた女性遺体(2023年5月31日)

熊本市のビルで、全身を布で巻かれた遺体が発見された事件をめぐり、司法解剖の結果、辰島ありささん(29)の死因は窒息死だったことが分かりました。ただ、明らかに首を絞められた痕はなく、どのように窒息したのかは、分かっていません。警察は、殺人・死体遺棄事件と断定し、31日に100人態勢の捜査本部を設置しました。

辰島さんは27日夜、飲食店でアルバイトをしていました。そして、日付が変わった28日午前1時ごろ、店を出ています。警察によると、辰島さんは、同居している交際相手に「帰る」とSNSでメッセージを送った後、連絡が付かなくなったということです。

同じビルの住民は、警察から遺体の発見場所を聞いていました。

遺体が見つかったビルの住民:「(Q.警察は7~8階に出入りしている)出入りは立ち入れないので見られないんですけど(現場は)7階かなっていうのは聞いた。(Q.7階から発見されたと)そうですね」

また、別の住民は、事件との関連は不明ですが、普段見かけない人物を見ていました。

遺体が見つかったビルの住民:「ここに来るエレベーター関係の人ではない。(Q.どんな服装を)同じような感じでした。(Q.作業着のような)そうです。(Q.複数人だった)1人」

住民によると、このビルにはエレベーターが2基あって、1基は、7階と8階の閉店したカラオケ店専用のものだといいます。このエレベーターは、現在使われていませんが、27日か28日どちらかの午前0時ごろ、作業員風の男性が、話しかけてきたといいます。

遺体が見つかったビルの住民:「『何か音がしなかったか』という感じに。エレベーターの音です。『何かゴトゴト音がしなかったか』と」

ビルに入っている店舗に確認したところ、工事はなかったということです。辰島さんの親族は10日前、電話で会話したといいます。

辰島さんの親族:「(Q.どういう話を)たわいもないことですけどね。よく懐いてくれていたので、キャンプに連れて行ったり、色んな思い出がいっぱいあります」

辰島さんは将来のため、勉強をしていたといいます。

辰島さんの親族:「大学は行ってないです。自分で色んな勉強をして、エステとかネイリストとか。技術的に習得しようとしていたのでは。(Q.夢に向かって)そうですね、はい。とにかく(犯人が)早く捕まってほしいだけです」

娘が、辰島さんの小学校の同級生だという人は…。

辰島さんを知る人:「小学校のころ、よく遊びにきて。明るい感じの子。ゲームに熱中して、ゲームが好きでした。綺麗で頭もよくて活発なお嬢さん。(事件は)ニュースで見ました。えっあのありさちゃん?と思いました。ずいぶん前ですけど、会った時、コールセンターに勤めていると。4~5年前になるかもしれない。(犯人が)早く捕まってくれることを願います。本当に残念です」

■全身に布巻かれ…どんな理由が?
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埼玉県警捜査1課の元刑事で、現在は様々な事件を取材・発信している、佐々木成三さんに聞きます。

(Q.この事件をどうみますか)

佐々木成三さん:「不可解な点が多く、複雑な事件でもありますが、警察は先入観や思い込みをすることなく、基本捜査を行っていると思います。綿密な現場検証のほか、あらゆる場所の防犯カメラの捜査、被害者がどのような形でビルに行くことになったのか、ビルに出入りしている人物はいるのかどうか。そういった基本捜査の中から容疑者特定に力を入れると思います」

(Q.遺体の全身に布が巻かれていました。ここから分かることはありますか)

佐々木成三さん:「遺体を隠す目的があったと考えると、殺害した後の証拠隠滅、もしくは、後でどこかに運ぶことを考えていた可能性もあります。布が何に使われる布なのか、何枚も使っているのか、1枚なのか。布の状態から、この犯罪が偶発的なのか計画的なのか。そういったことも分かってくると思います」

(Q.死因は窒息死でしたが、明らかに首を絞められた痕はありませんでした。窒息した理由が判明するには時間がかかりますか)

佐々木成三さん:「例えば、首をひもなどで締めた場合は、索状痕があります。検視の状態である程度、殺害かどうか分かります。ただ、腕や柔らかい布で締めた場合は、索状痕が残りません。この場合は司法解剖の時、頸部の筋肉や顔面にうっ血があるなど、窒息死であることが明らかになったのだと思います」

(Q.辰島さんの家族が警察に相談した日の夜に遺体が発見されました。警察の動きをどうみますか)

佐々木成三さん:「残念ながらご遺体で発見となってしまいましたが、熊本県警の初動は早かったと感じます。家族から『連絡がつかない』と相談があった時、警察は、家出ではなく、何かしらの事件に巻き込まれた可能性が高いとして捜査に入り、ビルに被害者がいるという確度の高い情報のもと、立ち入って発見となったと。行方不明事案について、昔は生活安全部だけで判断していましたが、ミスで初動捜査が遅れた過去の経験を踏まえ、警察は、生活安全部と刑事部が共同で、事件かどうかを判断するようになりました。今回、熊本県警でも、事件に巻き込まれた可能性が高いとして、早い初動捜査が始まったと感じます」

(Q.「遺体はビルの7階で発見されたのではないか」と住民は話していました。ここからどういうことが分かりますか)

佐々木成三さん:「例えば、外部で殺害した後、エレベーターの使えない7階に遺体を持って行ったとは考えにくいです。このビルを綿密に現場検証する必要性があると感じます。犯人はビルの事情をよく知っていて、第三者が立ち入らないと知ったうえで、遺体を布で巻いて認知を遅らせようとした可能性があります」

(Q.警察は早くに犯人像にたどり着く可能性はありますか)

佐々木成三さん:「僕はあると思います。繁華街で防犯カメラが多く、容疑者の人相が分かれば、早い段階で容疑者は浮上するのではないでしょうか」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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