【独自】拘束日本人2人の“機密”判決文を独自入手 公安調査庁の職員の実名も|TBS NEWS DIG
中国当局がスパイの疑いで拘束した日本人17人のうち2人の裁判の判決文を、JNNは独自に入手しました。機密資料とされる判決文から、日本の情報機関「公安調査庁」の職員が2人に接触していたと中国当局が認定していたことが明らかになりました。
JNNが入手したのは、中国当局にスパイ行為の疑いで拘束され、その後、実刑判決を受けた日本人2人の判決文です。裁判は非公開で、判決文は機密扱いとされています。
鈴木氏の判決文
「釣魚島(尖閣諸島)や中朝関係などのセンシティブな問題が議論のテーマになった」
▼一つは、懲役6年の判決を受け帰国した日中交流団体の元理事長・鈴木英司氏の判決文。▼もう一つは、2015年以降に拘束された日本人のものです。
入手したこの2つの判決文には、共通点がありました。
鈴木氏の判決文
「日本のスパイ組織の代理人の任務を引き受け、我が国の情報を長期的に収集し、提供していた」
2015年に拘束された日本人の判決文
「日本のスパイ組織の代理人の任務を引き受け、中国政府関係者に接触していた」
判決文では、2人が「『スパイ組織』の任務を引き受けていた」と指摘したうえ、そのスパイ組織を日本の情報機関「公安調査庁」と断定しています。
一方、鈴木氏は日中交流事業に関わっていた当時、外務省などと同様に公安調査庁とも意見交換を行っていましたが、「任務」を受けた認識は一切なかったとしています。
“スパイ行為”で懲役6年 鈴木英司氏
「(公安調査庁から)これを調査してこいとか、これを調査するからどうしろとかいう要求はされていません。(Q.驚きましたか)ですから、それ(起訴内容)については最後まで反対しました」
判決文には公安調査庁の複数の職員の実名も記されていました。
公安調査庁は「情報収集を依頼していたのか」という我々の質問に対し、「お尋ねについては事柄の性質上お答えを差し控える」と回答しています。
“スパイ行為”で懲役6年 鈴木英司氏
「彼ら(公安調査庁の職員)が私に、中国でこう(スパイ組織と)思われている組織だよと、こう認定されている組織だよということを一言も言ってない。彼らと会ったのが浅はかだったのかなと」
鈴木氏は中国政府に憤りを感じている一方で、公安調査庁にも説明を求めていますが、今も返答はないということです。
官房長官は先ほど会見で…
松野博一 官房長官
「(Q.判決文では公安調査庁がスパイ組織と断定、調査官の実名も記されていた。公安調査庁は中国で情報収集活動を行っていたのか)他国の司法の判断に関わることについて、コメントすることは差し控えさせていただきたい。公安調査庁の情報収集活動に関するお尋ねは、公安調査庁にお尋ねをいただきたい」
2人の判決文では、公安調査庁との接点が指摘されていますが、その一方で他の15人については、何がスパイ行為だったのかいまだに分かっていません。
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