直前映像で“異常なし”も 何が…陸自ヘリ不明 捜索難航の背景は(2023年4月10日)
沖縄・宮古島で陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶ってから5日目。連日、捜索が続けられています。護衛艦や巡視船などに加え、ゴムボートによる浅瀬の捜索も増えてきました。天候が回復したことで、沿岸部の捜索にも力を入れられるようになったと思われます。波が穏やかになったことで、10日から地元の漁船も捜索に加われるようになりました。捜索環境はよくなりましたが、いまだ10人の行方につながる情報はありません。
ただ、9日、海岸付近でヘルメットが1つ見つかりました。当該のヘリに乗っていた隊員のものであることが確認されました。
捜索が難航している原因は、その範囲の広さもあるかもしれません。最初の2日間、漂流物は、ヘリが消失した地点から北側で発見されていました。しかし、9日からは、伊良部島の海岸付近で見つかっています。「人のようなものが浮いている」という通報が入ったのも、このあたりです。
地元の漁師によりますと、特にこの時期は、風向きが目まぐるしく変わることが多いそうです。
捜索に参加した地元漁師:「北風が強くなる、低気圧みたい。急に来る。ばーっと。凪でもすぐに(波が)3~4メートルが来る。(Q.流れも急に早くなったりも)そうそう、流れも)
さらに、事故の原因につながったかもしれない、気になる証言も出てきました。
捜索に参加した地元漁師::「伊良部島と池間島の端と端、二つの端が同時に見えるところは(この時期は)突風が来る」
ただ、いまのところ事故当日に局地的な強風が吹いていたという情報はありません。少なくとも事故の数分前には異常はなかったとみられます。
ヘリがレーダーから消える3分前の午後3時53分に撮影した映像です。消息を経つ直前にとらえられた当該のヘリと思われる機体ですが、乱高下しているようには見えません。池間島の東側海沿い、ヘリが伊良部島方面に旋回を始めたころだと思われます。
動画を撮影したスティーブ・クリスティーさん(63):「私の見たてでは、海面から1000フィート(約300メートル)を飛んでいたと思う。真っすぐに飛んでいて、エンジン音も普通で、何かトラブルがあるようには聞こえなかった」
このヘリでの高度300メートルというのは、“決して異常な低さではない”というのが一般的です。映像のほぼ同時刻、ヘリが管制塔と行った交信でも、緊急事態をうかがわせる内容はなかったとみられています。
おそらくこのあと1~2分の間に起きたであろう不測の事態。いまだ全容はつかめぬままです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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